【再生PJ活動報告】第2回:WG(ワーキンググループ)発足の背景・経緯について 2021.04.08

4年マネージャー 黒木 杏奈

平素より、大学Unicornsに多大なるご支援・ご声援をいただき誠にありがとうございます。

私共、慶應義塾体育会アメリカンフットボール部は、2019年10月15日の活動自粛直後から部員全員を対象にして、当部の抜本的な体質改革を目指す「再生プロジェクト」を田中部長主導のもと行って参りました。2020年3月4日の活動自粛解除後から現在も、部の問題解決に取り組み続けており、再発防止に努めるとともに、寺岡前主将の掲げた「応援されるチーム」の実現に向けてアメリカンフットボールの技術面だけではなく、人間としての成長を目指して日々活動をしております。

本連載企画では、日頃から応援してくださるOBOGの皆様方に、私共が昨年度から取り組んでいる「再生プロジェクト」について少しでもご理解頂けるよう、活動状況について詳しくご報告して参ります。

第2回となる本記事では、「再生プロジェクト」の基盤であるワーキンググループ(以降、WG)が発足した経緯・背景についてご説明致します。今後、13個あるWGについて回を分けてご紹介して参りますが、今回はその前提知識となっておりますので、是非ご一読頂けますと幸いです。

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全ての基軸となる『行動規範』

まず初めに、「再生プロジェクト」とは活動自粛を受けて田中部長によって新たに掲げられた行動規範が全ての基軸となっております。そしてこの行動規範のもと、希薄になっていたチーム内のコミュニケーションを深め、在籍部員が自らの言葉で、部の問題点やその解決案を提言できる環境を作り、部の再起を図っていくための活動です。

学生は活動自粛後、部の存亡の危機に立たされた部の再建に当たり、全部員に対して「精神的な退部」が言い渡されました。そして部が新たに定めたこの行動規範に同意した者のみ、再入部しました。

部員間の信頼と鍛錬を求め、「嘘で弱さを補うことを放棄」することを誓い、敬意を持ち合うチーム像への理念がこの行動規範には書かれています。(下記ご参照ください)

【行動規範】

アメリカンフットボールは集団スポーツである。慶應義塾体育会アメリカンフットボール部では、選手とそれを支えるスタッフが一丸となって勝利を目指す。当部は、部員同士が強い信頼で結ばれている集団を作る。

個が周囲から信頼を得るためには、誠実な個が、強い個を確立すべく努力しなければならない。徹底的に己を鍛え、アメリカンフットボールが上手になり、強くなるために一切の妥協がない。強い個だけからなる集団では、本来互いに厳しくし合うことを求めない。互いに厳しくすることを求めるのは、弱い個の集団だからだ。

しかし人間は弱い。だからこそ、お互いに関心をもって補い合い、助け合う。その関係性は真の友と呼べるだろうし、真の友を当部活動を通して作ってもらいたい。嘘も一つの弱さだが、当部は嘘で弱さを補うことを放棄する。当部は嘘をつく部員と嘘を隠し通す部員を永久に放棄する。嘘がつなぐ集団を永久に放棄する。

選手とスタッフが一丸となることを求める。両者を信頼と関心が結び、そこに敬意が生まれる。真に強い個を確立せんと努力する選手をスタッフは敬意をもってサポートする。真に強いチームを作らんと努力するスタッフを選手が尊敬する。この深い人間性の追求の先に、チームの勝利がある。

行動規範の4つの柱「強い個」「関心」「敬意」「信頼」

行動規範を支える4つの柱として「強い個」「関心」「敬意」「信頼」があります。この4つの柱を具現化させるべく、13個のWGが発足しました。

全部員が必ず1つ以上のWGに所属し、そのメンバーは年間を通して話し合いを繰り返し、課題の解決に努めております。

13個のWGの詳細は以下の通りです。
ご覧の通り、各課題の役割や将来性などを考慮し、2年生から4年生までバランスよく割り振られており、また各WGのリーダーは全て2年生、3年生が担っております。下級生からチーム運営の中枢を担うことで、選手自身が責任感を持って活動することができることを目的としています。

また昨年度1年目となるWGの活動の中で、多くの4年生がリーダーとして主体的に働きかけをしてきたため、2年目である今年度はその経験から下級生とのコミュニケーションを生み出しながらフォローしていくことも考えています。

以上がWG発足の経緯・背景となります。
今後、各WGの活動報告を行って参りますが、是非こちらの内容をお含みおきいただけると幸いです。

次回以降のWGのご紹介記事を、是非ご期待ください。