【MNP(医学部)】2025医科歯科リーグ第3節 vs慈恵医科大学

監督 山田深/主務 佐野文音

今シーズンの締めくくりとなる慈恵医科大学戦の模様をお伝えします。

コーチを囲う選手

試合結果

2025年11月23日(日) 慶應義塾大学医学部 対 慈恵医科大学
14:00 Kick Off @獨協医科大学グラウンド
天候 晴れ

1Q 2Q 3Q 4Q
慶應義塾 7 7 14 7 35
慈恵医大 14 0 6 0 20

ゲームレポート

コイントスで勝った慈恵が前半をチョイスし試合開始。昨年の覇者に挑む慶應は最初のKCから覚悟のオンサイドキックを敢行したが、惜しくも失敗。慶應陣49ydから慈恵の攻撃となった。慶應ディフェンスは冷静な集まりで相手のエースRB#24にロングゲインこそ許さなかったものの、パスやQBランで3回のFD更新を重ねられ、先制TDを許してしまう(慶応0―慈恵7)。それでも、代わった慶應オフェンスはすぐさま気持ちを切り替え、TB#3小泉(1年)のランやWR#1坂佐井(2年)への46 ydロングパスなどで一気に慈恵陣レッドゾーンまで攻め込む。慈恵ディフェンスに粘られ4th downまで持ち込まれたが、最後はQB#18 真島(1年)がWR#11下城(1年)へ8 ydのTDパスを通し、すぐさま同点に追いついた(慶應7―慈恵7)。ここで勢いに乗りたい慶應だったが、直後のKCはまさかのリターンTDを喫し、再び勝ち越しを許してしまう(慶應7―慈恵14)。第1Qは荒れた展開となった。

第2Qに入り、慶應はWR#7木村(4年)、WR#11下城(1年)へのパスなどでテンポ良く相手陣深くまで攻め込むと、最後はFB#9張(4年)のdiveでボールを捩じ込みTD。TFPのキックも決め、再び同点に追いついた(慶應14―慈恵14)。続くディフェンスは、今年ラストイヤーのDE#60宮崎(院2)による立て続けのタックルなどにより、慈恵をパントに追い込む。しかし、慶應オフェンスも自陣内でインターセプトを喫してしまい、わずか3プレーで攻撃権は再び慈恵へ。流れが相手に傾きかけたかに見えたが、ここは慶應陣27ydからの攻撃をDL#59浅野(5年)のロスタックルなどでしのぎ切り、同点で前半を折り返した。

パスキャッチをする#7木村

ハーフタイムが明け、慶應のKRにより試合再開。立ち上がりからTB#3小泉の力強いランにより攻め込むも、相手陣44 ydで4th downに追い込まれた。ここで慶應はパント隊形からのP#77中嶋(3年)によるTEスクリーンを見事に決め、一気に相手陣深くまで攻め込む。直後のプレーはTB#3小泉がまたもや1年生らしからぬランで25 ydを一気に駆け抜け逆転のTD。TFPもきっちりと決め、この試合初めての勝ち越しに成功した(慶應21―慈恵14)。しかし、慈恵オフェンスは続く攻撃も全く怯むことなくエースRB#24にボールを集め、慶應は自陣48ydから中央を突破されそのままわずか3回のキャリーでTDを許してしまう。TFPのキックは失敗に終わり、スコアは慶應21―慈恵20となった。緊張の展開が続いたが、慶應オフェンスはここで集中力を見せる。コーディネーター補佐味方(1年)のプレーコールが冴え、今シーズンから取り組んだI formationからのランアタックが結実。FB#9張のdiveを軸にTB#3小泉のcounter、TB#29大山(1年)のpower、misdirectionが立て続けに決まりテンポ良くボールを進め、最後は#9張が再びdiveでTDを挙げ追加点を奪った(慶應28―慈恵20)。直後のKCはK#77中嶋がTBを決め、試合は最終第4 Qへ。

RB#29大山

キャッチアップを図る慈恵は底力を見せ、一気に慶應陣まで切り込む。DB#8諏佐(2年)のカットでロングパスは防いだもののQB draw、#24のランやパスでボールを進められ、ゴール前8 ydからの慈恵1st downとなった。DL#59浅野、DE#60宮崎がしぶとく#24のランを止めて迎えた3rd & 10 、エンドゾーンへのフェイクパスをOLB#56内畠(4年)がインターセプトして慶應は攻撃権の奪取に成功。残り7分16秒、自陣5 ydからのオフェンスはFB#9張とTB#29大山のランプレーを軸にボールコントロールを展開する。2回の3rd downをものにした自陣27 ydからの1st & 10では、WR#11下城がコーナーを奥外に抜いてパスをキャッチし39 ydのロングゲイン。その後TB#29大山が慈恵陣7 ydまでボールを進めたものの、慶應は攻めきれずに4th downへ。K#77中嶋が蹴りこんだボールはポールをはずれ FGは失敗。1ポゼッション、8点差のまま試合は残り51秒で慈恵の攻撃が始まった。慶應陣43ydまで攻め込まれた残り11秒の2nd & 10、DL#59浅野のプレッシャーで浮き気味になったパスをWRと競った主将DB#7木村がインターセプトし、そのまま駆け上がりリターンTDで試合を決めた(慶應35―慈恵20)。慶應は第2節に引き続きの逆転勝利で、3戦全勝でリーグ戦を終了した。

一つのミスが失点につながる緊張した状況が続くなか、経験は少ないがタレントに富んだ1、2年生のフレッシュな力とベテラン上級生の落ち着いた力強いプレーがかみ合い、臨機応変に準備した戦術を繰り出した結果、まさしくチーム一丸となって接戦をものにすることができました。

昨年度の2試合棄権という苦しい状況から、UNICORNS MNPがここまで復活することができましたのは、ひとえに日頃より温かいご支援を賜っている皆様のお力添えのおかげです。今シーズンも応援をありがとうございました。