【結果】2024春季オープン戦 vs日本体育大学

ターンオーバー合戦を制し日体大に勝利!

試合結果

2024年5月19日(日)慶應義塾大学 vs 日本体育大学
17:00 Kick Off@アミノバイタルフィールド

1Q 2Q 3Q 4Q
慶應 0 10 14 6 30
日体大 7 7 0 9 23

▼試合詳細は下記リンクをご覧ください▼
http://keio-unicorns.com/mita-kai/wp-content/uploads/2024/05/20240519-速報-日本体育大学戦.pdf

ゲームレポート

山田健太(H7卒)

タイトルの通り、ターンオーバー合戦を制して勝利。
Unicornsにもターンオーバーが沢山発生しており、決して褒められた内容ではありません。
試合の流れは、学生のゲームレポートがありますのでそちらを読んで頂ければと思いますので、私の方は、いつも通り、試合の流れとは別目線で試合をご紹介します。

まず前節の試合。
課題であるランプレーを克服するために、1回のパス試投を除き全部ランプレーを敢行しました。この成果が翌週にいきなり現れるほど簡単ではないと思いますが、まずランプレーを総括すると、やはり、もう一段のレベルアップが必要かなと。
この試合は、ランプレーが多めですが、パスもそこそこ投げ、まあ普通のランパス比率(Unicorns的にはラン比率高めだろうとは思いますが)。そして、ランプレーも、そこそこゲインしていました。

前節で指摘した、オプションでのファンブルなど致命的なミスはなく、ゲインもそこそこ稼ぎ、ここ数年の中ではランプレーの質は高くなってきています。ただ、まだロスタックルやノーゲインが多いですね。
一発のロングゲイン、1プレーあたりの平均獲得ヤードを否定しませんが、1番大事なことは「確実なゲイン」だと思います。
全プレーで確実なゲインということが難しいことは理解していますが、ロスタックルやノーゲインのプレーを半減は出来ると思います。
トータルのラン獲得ヤードではなく、1プレー、1プレーの精度を高める意識で頑張ってください。

良かったドライブは3Qの最初のドライブ。
エースRB格の2名、猪ノ原(22番・2年)と山内(10番・3年)が、しっかりとセカンドエフォートでゲインを重ねTDドライブに繋げます。
いつのルール改正か分かりませんが、私の頃はボールキャリアーを押すことは反則でしたが(ヘルピング・ランナーでしたっけ?)、今はキャリアーを皆で押し込んで良いルールになり、ラグビーのモールみたいな形になると、審判は笛を吹いてプレーを止めることはせず、押し込めたら押し込めただけゲインになります。

ランオフェンスの中軸を担うRB#22井ノ原(2年)写真提供:岡見清隆さん

このシリーズでも、RB猪ノ原がタックルを受けましたが倒れずに踏ん張っていると、オフェンスラインや、ニアレシーバーがどんどん集まり押し込んでいきます。

最後はQB水嶋(0番・4年)も、ラグビーモールに加わり、最終的に押し込みだけでファーストダウンを更新というシーンがありました。
デザイン通りにゲインしたプレーではありませんが、オフェンスメンバーが「笛が鳴るまで頑張る」という意思統一され、フレッシュを更新し、最終的にTDまでドライブした、印象に残る好シリーズでした。
猪ノ原、山内も試合を通じセカンドエフォートが良く出来ていたり、コース取りも良くなってきていて成長を感じさせてくれました。

サイドライン際を駆け上がるRB#10山内(3年)写真提供:岡見清隆さん

ディフェンスはタックルが甘かったですねぇ。関学、早稲田と非常に良いRBがいて、ファーストタックルを外される問題を指摘していましたが、日体のRBもなかなか良く、デジャブの展開。

ファーストタックルの甘さが、ディフェンス全体の締りのなさに繋がっています。
しかしながら、4つのインターセプトは見事。
日体のQBは結構上手い選手でしたので、実りある4インターです。DB玉川(29番・4年)は、2つのインターフェアは頂けませんが、2つのインターセプトで一応帳消し、お釣りが出てる感じでしょうか?笑
玉川はランサポートも良いですし、キッキングなどでも良いタックルを決めたりと期待をしているのですが、ちょっとインターフェアが多いところが玉にキズ。

今試合、2本のインターセプトを決めたDB#29玉川(4年)写真提供:岡見清隆さん

あと、あまり触れてこれなかったのですが、DB今野ラフィー(48番・4年)がインターセプトを含め、激しいロスタックルなど良い動きをしていました!センスが良いと聞いていましたので、経験値があがり、これからのパフォーマンスは期待できます。
この春、出場時間が短いものの昨年から守護神として大活躍のS沼田(32番・4年)、DB林(43番・4年)もインターセプトを決め、豊富なDB陣の面目躍如という試合でした。

この試合は大活躍とまではいきませんでしたが、昨年大活躍でトップアスリートの1人、DB北田(37番・3年)が、怪我から復帰したようで少し試合に出ていました。秋に向け、頼もしい選手の復帰です。

怪我から復帰し、今後の活躍が期待されるDB#37北田(3年)写真提供:岡見清隆さん

最後にキッキング。
前節、久保(1番・3年)のリターンTDについて滔々と語りましたが、この試合では、生川(13番・2年)が、キックオフ・リターンTDを決めました。

パント含め、Unicornsのリターンチームは力がありますね。久保に蹴ってこないんじゃないかとも書きましたが、もう1枚の生川もキレキレですから、相手のカバーチームは頭が痛いと思います。

リターンTDを決める#13生川(2年)写真提供:岡見清隆さん

もう1人、期待枠で飯塚(82番・3年)を紹介。

レシーバー、リターナーで準レギュラーという位置づけくらいなのでしょうか。レシーバーでアフターキャッチのエフォートが出来ていましたし、実りませんでしたが、エンドゾーンでの難しいパスへのダイビングなどガッツを見せていました。

試合中、一貫してナイスエフォートを見せたWR#82飯塚(3年)写真提供:岡見清隆さん

地味に1番良かったのは、パントリターナーで入ったとき。

ちょっとショートパントになり、ディフェンダーの数が多い密集状態。安全策でキャッチしない選択肢もありそうでしたし、それをするリターナーも実際に多いのですが、積極的にキャッチしにいきました。転がり方次第では、10y、20y違ってきますので、シチュエーションにはよりますが「取れるボールは取る」が正しいと思っています。安全策に逃げず、しっかり取りにいき、地味ですが良いプレーだったなと思います。

冒頭の通り、ターンオーバー合戦。
ターンオーバーの数で勝ったので勝利という感じでした。
決して圧倒できていた訳ではなく、まだまだ課題は山積みでしょう。
この試合、QBは水嶋で完結しました。今までは前後半で分けていましたが、秋を見据えてきたのでしょうか?
水嶋はオフェンスのリズムが良いです。ただ、この日も被インターセプト2と詰めの甘さというか、完成度の甘さがあることは否めません。
パスよし、ポケットワークよし、崩れてのパスも良く、走り出したらRB以上という才能の持ち主。前節のファンブル、今節のインターセプトを生かして貰いましょう。ちっちゃくまとまるではなく、この経験を生かし、でっかく育って貰いましょう!
本番は秋ですから。
9連戦で6戦目が終了。
外から見ていても、なんとなく疲労が蓄積している感じもします。身体のメンテも気をつけてくださいね。キツイとは思いますが、その中で何を学ぶか、身につけるかのチャレンジの春という位置づけなのでしょう。集中力を切らさず、走りきってください。
次節は、国士舘@アミノバイタル 11:00〜
また、成長した姿を楽しみにしましょう!