東京3位の明治学院高校に10-17で惜敗、悲願の関東大会優勝、クリスマスボウル出場ならず、シーズン終了。
試合結果
2023年11月5日(日) 慶應義塾高校 対 明治学院高校
9:30 Kick Off @早稲田大学伏見グラウンド
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 計 | |
慶應 | 0 | 3 | 0 | 7 | 10 |
明治学院 | 7 | 3 | 7 | 0 | 17 |
《スターティングメンバー》
Offense
- OL #55 松江君 2年
- OL #58 田口君 2年
- OL #66 海老谷君 3年
- OL #71 渡利君 3年
- OL #77 川口君 3年
- RB #2 村木君 3年
- RB #24 須藤君 3年
- WR #1 永松君 3年
- WR #15 青木君 3年
- WR #31 冨安君 2年
- QB #12 佐藤君 3年
- P #71 渡利君 3年
Defense
- DL #4 井上君 3年
- DL #53 櫻井君 3年
- DL #70 山田君 3年
- LB #5 山下(敬)君 3年
- LB #35 柳原君 3年
- LB #41 吉川君 3年
- LB #56 文平君 3年
- DB #10 木下君 3年
- DB #17 山下(遥)君 3年
- DB #22 吉村君 3年
- DB #25 新井田君 3年
- K #36 服部君 2年
▼試合詳細は下記リンクをご覧ください▼
http://www.keio-unicorns.com/magazine_photo/2023/20231117-2.pdf
※ゲームスタッツ ハドルマガジンより抜粋
試合を終えて
青木 路彦(H7年卒)
11/5(日)、早稲田東伏見グランドで関東大会2回戦が行われ、塾高ユニコーンズは明治学院高校に10-17で惜敗、悲願の関東優勝、クリスマスボウル出場の夢は絶たれ、3年生は引退となりました。夏の早慶戦以降、県大会を通じて懸念されていた試合運びと得点力の乏しさという課題を関東大会でも克服できず、選手たちには固さが目立ち、歯車の食い違いが修正できなかったように感じました。
一方の明学高校は、創部20周年で秋季関東大会に初出場、都大会では強豪足立学園を破り、駒場学園に肉薄、関東1回戦で立教新座高校に僅差で勝利したチームで、とても勢いがあり選手たちはのびのびとプレーしていました。主将でQB/LB両面の岡田君とエースRB根本君を軸にしっかりと教え込まれたOL陣の強力かつ洗練されたブロックによるランプレーに偏ったチームでこの試合もパスはRB根本君が投じたスイープからのプレーアクション1回のみでした。
勝負にタラレバは禁物ですが、オフェンス、ディフェンス共に例年よりはやや戦力ダウンと言われていた佼成学園と渡り合い、クリスマスボウル出場チャンスがあった今年のチームとメンバーだっただけに道半ばでのシーズン終了は本当に残念です。
昨年末のチーム発足から弛まずに応援、また各選手にも注目してきましたが、選手層は本当に厚くなりましたし、幾多の課題や問題に対して議論を重ねて、キャプテン佐藤君を中心によく纏まり、フットボールに真摯に向き合った代だったと思います。
引退となる3年生はチームで過ごしたかけがえのない時間、培った友情を大事に、次の目標に向けて進んでいってほしいです、本当にお疲れ様でした。そしてここまでチームをご指導頂いた先生方、社会人コーチ、学生コーチのみなさま、ありがとうございました。以下試合の流れ、雰囲気をご報告しますので、ご一読ください。
ゲームレポート
絶好の秋晴れとなった11/5(日)9:30から試合開始。
コイントスで選択権を得た慶應は、先制点を期してリターンを選択し自陣20ヤード付近からの攻撃となりました。1stプレーのエースRB村木君(#2)へのスクリーンパスは固さからかスリップ、2プレー目ランもロスゲイン、3プレー目のTEパスも失敗してフレッシュ獲得できずにパント。続く明学攻撃はハーフライン付近からスタートし、1stプレーはキャプテン岡田君のQBブーツでいきなりフレッシュ、その後もゴリゴリとしたランオフェンスで時間をきっちり使われ、8プレー目でRB根本君のオープンランでTD、キックも決まって0-7と先制されます。
次の慶應オフェンスは、負傷から復帰したQB滝澤君シリーズ、2年RB後藤君(#23)のランで5ヤードゲインするもその後スナップミスとオプションプレーでフレッシュ更新できず、波に乗れない展開。逆に明学オフェンスは引き続き岡田君と根本君のランプレーで中央、オープンを突いてじりじりゲイン、要所でRB根本君からのスペシャルパスプレーもあり、ゴール前まで攻め込みます。このシリーズはなんとかTDは防ぐも、FGは決められて0-10。その後の慶應攻撃も固さが抜けず3シリーズ連続でフレッシュ更新できず。攻守交代後の明学シリーズは3プレーで止め、また相手の反則もあり敵陣35ヤードの好位置からの慶應オフェンス。ここでも相手のインターフェア反則に助けられ、RB須藤君(#24)のランでゴール前まで攻め込むもTDは奪えず、須藤君のFGキックで3-10で前半終了となりました。
後半は明学リターンで再開、キックオフリターンではRB根本君から他選手へのリバースプレーで意表を突かれてロングゲイン、ハーフライン付近からの明学攻撃となりましたが慶應デフェンスがよい集まりでパントに追い込んで攻守交替。しかし次の慶應オフェンスも相手インターフェアの反則によるフレッシュのみで敵陣まで攻め込めずパント。敵陣30ヤード付近からの明学攻撃は、フレッシュ取られた後、エースRB根本君に痛恨の独走TDを許してしまい、キックも決められて3-17とリードを広げられます。
ここまで自力でのフレッシュ獲得がない慶應オフェンスでしたが、後半2つ目の攻撃シリーズでは、QB佐藤君(#12)から2年WR富安君(#31)へのパスで初フレッシュ。ハーフライン付近からエースWR青木君(#15)へのパスが決まると、WR永松君(#1)へのパスを挟んで青木君が3連続キャッチのハイパーオフェンスが漸く炸裂、敵陣20ヤードからキャッチ&アフターランでTD、キックも決まって10-17と追い上げます。
次の明学オフェンスは、明学陣35ヤードからとなり4thダウンギャンブルも挟んでゴール前20ヤード付近までランプレーのみでゲインされますが、LB文平君(#56)やLB柳原君(#35)たちフロント陣の決死の守りでなんとか持ちこたえ、4thダウンFGも失敗に追い込み、残り2分強を残して自陣26ヤードから逆転を賭けた慶應最後のオフェンスシリーズとなりました。QB滝澤君(#11)からWR青木君(#15)と冨安君(#31)へのハイパーオフェンスでゴール前3ヤードまで前進、残り時間は1分弱、しかしここからの4連続パスは、相手DLの激しいプレッシャーもあり、まともに投げれずすべて失敗。奇跡の逆転はならず、試合終了となりました。
部員数でも明学は慶應の半分以下また下級生も多く出場しており、まさかの敗退となりましたが、試合に向けた準備とプラン、またプレー精度も含めた実力が、明学の方が勝っていたということだと思います。選手、父兄、チーム関係者一同、現実を受け入れるのにもう少し時間が必要かもしれませんが、2年生以下は、来年シーズンに向けて早く気持ちを切り替えていってほしいと思います。
今シーズンのゲームレポートを担当させて頂きましたが、これで最後だと思うと非常に寂しい思いです。一人でも多くの選手を紹介してモチベーションアップとチーム力向上につなげたいという思い、また引退した選手たちが数年後に読み返したときに、あの試合はああだった、こうだったと思い出話に花が咲くよう、なるべく詳細にレポートさせて頂きました。
これまでゲームレポを読んでいただき、2023塾高ユニコーンズを応援してくださったOB各位、関係者のみなさまに心から感謝申し上げます。
引退する選手たちの新たな目標に向けてそれぞれのフィールドでの活躍と新生塾高ユニコーンズの躍進を祈念して、最後のゲームレポートとさせて頂きます。ありがとうございました。