田中部長・前田監督 シーズン終了のご報告と御礼 2022.12.29

2022年シーズンを終えて

部長 田中 謙二

2019年の事件を契機に、体育会から複数年にわたる部の体質改善を命じられました。具体的には、2019年に1年生だった部員が4年生になったときに部がどのように変わっているのかを評価するというものです。この部を変える取り組みが再生プロジェクトであり、2022年が最終プロジェクトの最終年です。

以下、私が先日の納会(2022/12/24)で4年生部員に対して話した内容から、この4年間と2022年を皆様にも振り返って頂きたくここに共有します。

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2019年。入部後半年で、部が廃部寸前になる。小山健太さんや寺岡衆さん、高橋杏寿さんらが必死に部の改革を行った。君たちはそれを見てきたし、分からないなりについてきた。2020年。部活動再開した矢先にCOVID19のパンデミックが襲った。昇格の可能性が消失した中での下部リーグでの活動は辛かったろう。2021年シーズンは佐藤理貴さんのリーダーシップに牽引され、入れ替え戦無しの昇格。素晴らしいシーズンと思いきや、彼も関わった2021年末の事案ですべてが後戻り。応援に値しないチームと常任理事会から厳しい評価をうけてのスタートが君たちの2022年のスタートだった。

幹部以外の部員の皆さんは、幹部がどれだけ頑張ったか分からないと思う。なぜなら、どれだけ頑張ったかを幹部がひけらかさないから。近藤快さんも小村志遠さんも辛さと悔しさで涙した。彼らは総計何万字のレポートを書いたことだろうか。春の慶早戦は流れ、スタント ヘッドコーチは突然辞任した。シーズン中には主務が退部した。それでもチームとして一塊になれるように4年生が努力した。

試合を経るたびにチームが成長していく様子が伝わった。絶対に落とせない試合を勝ちきったことはチームにとって大きな財産になるだろう。この経験は、君たち4年生個人個人にとってもかけがえのない財産になるだろう。

ここで4年生に問いたい。君たち個人は、何を部に残しましたか?今後、何を部に残しますか?

3月末に体育会部員を卒業し、4月からは三田体育会員になる。今の君たちは、「事件があったときに1年生だった部員」である。これからの君たちは、「事件があったときに1年生だった社会人」だ。それは何年経っても変わらない。25年経っても、あのときの1年生と言われ、50年経っても、あのときの1年生と言われる。25年、50年などとなんと気長なことを言っていると君たちは思うだろう。しかし光陰矢のごとしで、部長の私は卒後25年。藪内会長は卒後50年だ。

君たちは、ユニコーンズの歴史の証人として、これから50年間、語り部として生きていくのだ。言葉で語るだけではなく、態度、姿勢、地位で語るのだ。学生の応援、三田会年会費の支払い、学生の就職支援は当然として、君たちが社会に出て、「さすが慶應出身者」「さすがユニコーンズ出身者」と一目置かれる存在にならなければいけない。納会と言う名の代交代式にあたって、これからの君たちに課されている使命を強く自覚して欲しい。今後の君たちの活躍を大いに期待する。

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再生プロジェクトの報告書を2023年1月末に体育会へ提出します。何名かのOBOGにもレポートしてもらいます。この報告書は体育会に提出しておしまい、という類のものではなく、未来の部員が何度も何度も読み返して部員自身の成長に活かすものとして位置づけます。部が今後どのようになっていくのか、あの事件をきれいさっぱり忘れ去ってしまうのか、あの事件を教訓とすることができるのか、分水嶺にあることは事実です。その岐点に経つのは学生本人であり、どちらの路を選ぶのかも学生です。関与しながらの観察という姿勢を私達大人が貫き、学生を見守ることができればと思います。

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2022年の前半シーズンに活動がなく、最大の支援者であるOBOGの皆様には本当にご心配をおかけしました。今シーズンを乗り切ることができましたのも皆様のおかげと感謝します。2023年シーズンもどうぞ物心両面からのご支援をどうぞよろしくお願いします。


シーズン終了のご報告と御礼

監督 前田 晃(H5年卒)

平素より大学ユニコーンズに、多大なご支援、ご声援を頂き、誠にありがとうございます。12月24日の納会をもちまして、2022年度のチーム活動が終了致しました。

今シーズンは、新チーム始動のタイミングである年始から、新型コロナウイルス感染症の陽性者が多数名発生、またその発生経緯から部活動の自粛を続けておりました。その間、義塾より「応援されるチームに値しない」との厳しい評価も受けました。また早慶戦の他、春のオープン戦も当部の事情により中止することになりました。改めて関係者の皆さまにはご迷惑とご心配をお掛け致しましたこと深くお詫び申し上げます。

チームは主将の近藤を筆頭に、真に応援されるチームを目指して各種の取組を進め、5月下旬、義塾より段階的な活動再開が認められました。掲げる目標は日本一、「BE THE ONE」(1.学生日本一になる。2.個人として唯一無二になる。3.組織として一つになる。)のスローガンのもと、3年振りのTOP8でのリーグ戦へ向けて、尽力して参りました。そして迎えた初戦の法政戦、東京ドームという素晴らしい舞台で試合が実現しました。戦績で言えば、TOP8の壁は高く、残留争いに巻き込まれる非常に苦しいシーズンでしたが、今シーズンよりヘッドコーチに就任した筒井康裕氏の指導の下、試合を重ねる毎にチーム力を向上させることが出来ました。

これもひとえに暖かく大学ユニコーンズを見守って下さったOGOB関係者の皆さまのお陰であり、心より感謝申し上げます。

来シーズンもTOP8という大変厳しい競争環境での戦いになります。依然コロナ禍もあり、先行きは見通し難い状況ですが、新主将の鎌田泰成を筆頭に、部員ひとり一人が目標達成に向け、日々精進して参ります。引続き、ご支援、ご声援の程、宜しくお願い致します。