【主務山村コラム年間完走記念 単独インタビュー】「主務山村コラム」を書き終えて 山村健人が後輩たちに伝えたいこと 2021.12.23

アメリカンフットボール三田会
会員親睦部会 情報発信担当
松元 竜太郎(H17年卒)

全勝でリーグ戦を駆け抜け、来季からのTOP8昇格を決めたユニコーンズ。UNICORNS NETではさまざまな企画でチームの情報をお伝えしてきたが、シーズンを通して定期的に選手たちの素顔を届け続けたのが、山村健人主務が執筆する『【主務山村コラム】今週はこいつを覚えてください!』だ。

主務という激務の中、彼はどんな思いで1年間、このコラムを制作し続けたのか。シーズンを終えたばかりの山村主務に話を聞いた。


「主務コラム」を書き終えて
山村健人が後輩たちに伝えたいこと

―12月5日の横浜国立大学戦で勝利して、シーズン全勝というかたちで有終の美を飾りました。今の率直な気持ちを教えてください。

まだ実感がわいてないのが正直なところですが、自分たちで立てた目標を達成できたのはよかったです。

―「【主務山村コラム】今週はこいつを覚えてください!」は、どのような経緯で始まったのですか?

広報部会の方たちと企画について意見交換した際に、部員の素の部分が伝わるコンテンツが必要だよね、という話になりました。私の印象として、ユニコーンズネットは幹部やリーダーなどの主要メンバーばかりが取り上げられていると感じていました。せっかく 部員が200人もいるのだから、できるだけ多くのメンバーの魅力を伝えたいという想いで始めました。

―毎週、どのようなスケジュールで動いていたのですか?

広報部会の方と話して毎月のテーマを決めて、それにふさわしいメンバーをピックアップ。彼らのスケジュールを調整して、オンラインでインタビューを実施。同時に写真などの素材を集めつつ、締め切りまでに編集して記事を制作していました。

―それだけの作業を1年間、学業や主務業と両立するのは大変ではありませんでしたか?

たしかに大変なことも多く、シーズン中は毎週から隔週に更新頻度を変えてもらいました。ただ、やめようと思ったことは一度もないです。自分でやると決めたことなので、最後までしっかりやりきろうというのはありました。また、コロナ禍でZOOMなどのオンラインコミュニケーションが当たり前になったので、スケジュールの調整がしやすかったのも大きかったです。

―コラムを制作する上で、意識していたことはありますか?

選手たちに嫌々やってほしくないので、この企画を楽しんでもらえるようにしたいということはずっと考えていました。インタビューでは選手たちの素の感じが出るように、フラットな雰囲気を心がけました。プライベートな一面をみなさんに見てもらえるように、文章もそのままの言葉遣いで書きました。

―コラムの文面からも仲の良さがとても伝わってきます。

自分が下級生の時に、4年生は怖い存在で話しかけづらかったんです。せっかく同じチームなのに嫌だなというのを思っていて、上級生になった今、自分から意識してチームメイトに話しかけるようにしていました。選手とスタッフの壁があるというのは、チームの課題としても挙がっていますが、僕は選手とスタッフ、両方の立場を経験しているからこそ橋渡し役になり、ワンチームになれるようにしたいと取り組んできました。

―山村主務は2年生まで選手としてプレーし、3年生からスタッフに転向しました。その時のことを教えてください。

2年間選手をやっていて、まったく活躍できませんでした。自分がチームに貢献できていないことがもどかしい。チームにとって必要な存在になりたい、その思いでスタッフに転向しました。やることなすこと初めてのことばかりで、最初は戸惑いました。しかし、自分はスタッフをやるからには主務になりたかったので、最初から主務になることを想定して、3年生の1年間を過ごしました。チームに必要とされる存在になれたことで、選手時代と比べてモチベーションは大きく高まりました。

―200人の大所帯をまとめるのは並大抵の苦労ではないと思うのですが。

スタッフに転向した時から、ずっと主務をやりたいと思っていたので、やりがいの方が大きかったです。あまり大変だと思ったことはありません。もちろん、200人が思い通りに動いてはくれることはないですし、やらないメンバーもいます。その中でもできる限りコミュニケーションをとって、全体が良い方向に進むように考えていました。

―コラムに話を戻します。自分の中で印象に残っている回はありますか?

オフの過ごし方、というテーマでインタビューしたシリーズですね。アメフト以外のことについて、ラフな感じでしゃべって話を引き出すことができました。普段は見られない一面や人間性を伝えられたと思っていますし、実際、友人の保護者の方たちからも褒めていただいたので、やって良かったなと思っています。

―企画のネタに困ったときはどうしていましたか?

アイデアが尽きた時は、とにかくヒアリングをしていました。チームメイトはもちろん、友人や親などに「どういうことを知りたい?」と聞きました。入ったばかりの1年生や女子スタッフを取り上げるなど、やりたかったけど実現できなかった企画もあるのですが、あとは後輩たちに託そうと思います。

―1年間コラムを続けることができたモチベーションを教えてください。

繰り返しになりますが、まずは自分がやると決めたことなので、手を抜かずにやりきる決意がありました。あとは主将の佐藤をはじめ、毎週読んでいる、楽しみにしていると言ってくれた仲間の声が後押ししてくれました。

―最後に後輩たちにメッセージをお願いします。

全員に考えてほしいのは、チームのために何かをしてほしいということです。僕は1、2年生の時に何もできなかったのが、スタッフに転向したことで部活に対する姿勢、考え方が変わりました。チームに必要な存在になれたことで、やりがいを感じることができたのです。200人いるメンバー全員がチームにとって必要な存在になれれば、ものすごいチームになると思います。試行錯誤しながら、全員がやりきるチームを目指してほしいです。そうすれば、部活自体が自然に楽しくなると思います。
UNICORNS NETの読者のみなさま、1年間、僕のコラムを読んでいただき、ありがとうございました。


 

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