【2025UNICORNS選手分析】Vol.9:エース・佐々木が引退 新生スペシャリストがキッキングユニットを牽引 2025.07.27

2年広報担当 重永航平

スペシャリストが試合に出場する場面は極めて限られていて、試合の展開によっては一度も出場しないこともありうる。ある意味でないがしろにされがちなポジションでもある。
しかしスペシャルチームが必要とされる瞬間というのは必ず試合の流れを左右する重要な局面である。
わずか一瞬のキック、パント、スナップで試合の流れは大きく動き、勝敗をも左右する。
そんな一瞬にすべてをかけるスペシャリストたちを今回の選手分析では紹介する。

Kicker

北村朔也(2商・宇都宮短大付属)

北村は大学からアメフトを始めた。その親しみやすい人柄からは想像もつかないが、高校時代はサッカーの強豪校で100人以上の部員をまとめあげる主将であり、エースとしてもチームを牽引した猛者だ。

サッカー仕込みのキック力を買われキッカーとして起用された北村だが、その最大の武器はまさしく情熱である。平均的な体格に平均的な身体能力__そんな北村をエースキッカーたらしめるのは情熱以外の何でもない。
日々ひたむきに努力を重ね、どんな時でも闘志を燃やし続け声を出す北村は単なるキッカーではなくチームの魂として今後も大きな存在感を放ち活躍してくれるはずだ。

 

須藤大樹(2理・慶應義塾)

RBとしても活躍する須藤は高校時代から務めるキッカーを大学でも続けている。

須藤の特徴は冷静なメンタルと安定したキック力だ。どんな場面でも動じることなくまったく同じフォームを再現し正確なシュートを放つ。正確無比なキック力を持つ須藤への信頼は厚い。今後走蹴ともに活躍から目が離せない。

 

ハンラハン明 (3経・ハワイイオラニ)

ハワイ出身のハンラハンはLBとの兼任で、正確なロングキックを武器に主にキックオフキッカーとして活躍している。

ハワイ譲り(?)のおおらかな雰囲気はフィールドにたつと一変。
激しい闘志をむき出しに戦うその姿はまさに戦士だ。軍人の父から叩き込まれた教えを実践し、チームにポジティブな影響を波及させているハンラハンはチームメートからも大人気で、愛される存在だ。

Punter 

加藤雄大(2経・本郷)

長身で長い手足から繰り出される強烈なパントは飛距離、弾道、滞空時間、すべてが完璧だ。
ラグビーの名門・本郷中高時代に培ったパント力は非常に緻密で完成度が高くアメフト転向後も即座に順応し活躍している。すでに春シーズンで数々の名パントを繰り出している。

さらに注目すべきはその驚異的な身体能力だ。専修戦ではスナップミスを逆手にとって自らボールを持って走りだすと、驚異の47ydランTDを決めチームを勝利に導いた。

パントだけでなく走力でも脅威となる加藤は今後もチームの要となってくれるに違いない。