広報担当 重永航平(2年)
2025UNICORNS 選手分析シリーズでは今シーズンの戦力についてポジション別に紹介する。第一弾はオフェンスユニットの中核を担うQBユニットだ。
QBといえば、水嶋魁(#0)と松本和樹(#16)の“二枚看板”が印象的だった。経験と実力を兼ね備えた二人が昨シーズンをもって引退してしまったことはチームにとって大きな損失といえる。では、QBの層は薄くなってしまったのか、慶應オフェンスは弱くなってしまったのか。答えは否だ。むしろ新たな精鋭たちが次代の慶應オフェンスを担うべく互いに競い合い、腕を磨いている。今回は慶應オフェンスの新たな看板となりうる、スター候補の4人を紹介する。
山岡葵竜 (4年 政・佼成学園)

一人目は山岡葵竜だ。山岡といえば昨シーズンからQBとして”二枚看板”に並び出場していた実力者だ。また、今シーズンからはオフェンスリーダーに就任し、名実ともにオフェンスをけん引する存在となることが期待される。
山岡は自身でボールを持ち出すQBスクランブルを武器とする。足を止めることはなく、常に最適な走路を見つけ出し相手のディフェンスを切り込むように走る。また、パスに関しても一流で、強烈なスパイラルと圧倒的なスピードで放たれるパスは弾丸のように一直線にターゲットへ飛んでいく。
QBとしてもはや完璧にも思える山岡は中学生時代から有名だったようだ。中学生時代の山岡について対戦経験のある栗原一透(2文・南山)はこう語る「葵竜さんは、当時関西で1番足の速い選手で、QBスクランブルを誰も止めることができなかった。完全に無敵状態だった。しかも中学生ながら判断力が高くて、RPO(ランパスオプション)を完璧に使いこなしていた。」
フィールド上で圧倒的な実力を誇る山岡だが、普段からも模範となる存在だ。非常にストイックな努力家で、ウェイトトレーニングではラインズの選手に匹敵するレベルの重量を扱い、ラントレーニングでもスキルズの選手を圧倒する。
4年生の山岡にとって今シーズンはラストシーズンであり、学生アメフトの集大成となる。レベルの高い競争が繰り広げられるQBユニットだが、山岡の懸ける想いは格別だ。有終の美を飾るべく今日も努力を重ねる山岡のプレーには注目必至。
岡 俊輝 (3年 経・都立西)

都立西高校でアメフトを始めた岡は当初はDBだったが、途中からQBに転身した。都内屈指の進学校出身の岡はプレーも頭脳派だ。フィールド外では映像分析に多くの時間を費やしソフト面での成長にも妥協することはなく、アメフトIQを培った。また岡といえば、ひたむきに努力する姿が印象的だ。アメフトの練習だけでなく、トレーニングやコンディショニングにも全身全霊で取り組み、昨シーズンの練習欠席回数は0であることからもその勤勉な性格が伺える。いよいよ3年生となりチームを引っ張る立場となった岡がアメフトに対する圧倒的な情熱を言葉にする場面は少ない。だが、行動でそれを示し続ける岡はチームの精神的支柱となりつつある。実力者揃いのQBユニットではこれまでなかなか出場機会には恵まれなかったが、岡の努力が実を結びフィールド上で暴れる姿を目にできる日はそう遠くないだろう。
滝沢 徹 (2年 経・慶應義塾)

アメフト一家に生まれ、二人の兄に続き小学1年生からフラッグフットボールを始めた滝沢は2年生離れした完成度を誇る。強肩の持ち主で、遠距離であろうが関係なく正確無比なパスをいとも簡単に放ってしまう。また、ポケットが崩れれば素早い判断で飛び出し自身でボールを持ち走り出す。そしてQBでは珍しく非常に強いヒット力を持つ”武闘派”でなかなか倒れないのも特徴だ。
清金真央 (2年 商・都立西)

都立西高校でアメフトを始めた清金は岡の一個下の後輩だ。清金の特徴はその高いポテンシャルにあるといえる。非常に手足が長く、肩が強い。また、頭脳派の清金はオプションプレーでの判断力に長けている。昨年11月に行われた部内での1年生紺白戦ではチーム滝沢のディフェンス陣をオプションプレーで翻弄しつづけ、最後にはTDパスを決め見事チーム清金を勝利へと導いた。
精鋭たちがひしめき合うQBユニットなら今シーズン、そしてその先も慶應オフェンスを指揮し続け更なる飛躍へと導くことが期待できる。