2025UNICORNS選手分析シリーズでは今シーズンの戦力についてポジション別に紹介する。第六弾はLBだ。
時にはWRを追いかけ回してパスカバーをこなし、時には屈強なOLと対峙しパスラッシュを仕掛ける。そして強烈なタックルをお見舞いするLBはまさしくディフェンスにおけるオールラウンダー・万能戦士と呼ぶのにふさわしいポジションだ。
LBはQBと並びUNICORNSのなかでも最も層が厚く、スタメン争いの激しいポジションだ。今回はそんなLBユニットの中からエース4年生3人と期待の下級生を紹介する。
横手謙太朗 (4医・慶應義塾)
今年度から主将に就任した横手はフィールド上でもディフェンスを牽引する守護神だ。
昨シーズンでは3年生ながらディフェンスリーダーに就任し、その激しいパッションと戦術理解度・アメフトIQの高さで慶應ディフェンスの中核を担った。
激しく素早いブリッツから広範囲に及ぶパスカバーまでこなすザ・ラインバッカーといったプレースタイルの横手だが、大きな特徴としてはクイックネスが挙げられる。
元DBの横手はLBとしては決して大柄とはいえず、むしろ小柄な部類に入るだろう。
しかし、その圧倒的なアジリティとスピードですぐさまボールをかぎつけて体を張って必ず仕留める。
日本一へとUNICORNSを導く横手のリーダーシップに注目だ。
倉田直 (4理・南山)
横手に続き今年度ディフェンスリーダーを務める倉田は慶應ディフェンスのスター選手の一人だ。
普段は柔和で朗らかな雰囲気を放つ倉田だが、プレーが始まると一転して鋭いヒットをブロッカーに叩き込む。
95㎏とLBとしては重量級の倉田はOLとも互角に戦うことのできる選手だ。
倉田の一番の特徴はボールへの嗅覚だ。相手の複雑なプレーに対してもすぐさまボールを察知し、次の瞬間にはすでに仕留めている。
その圧倒的な献身力の高さで、今季はタックルリーダー・オール関東を目指す倉田のプレーに注目だ。
赤木龍士朗 (4政・鎌倉学園)
赤木もまた、慶應ディフェンスをけん引するエース選手の一人だ。
ディフェンダーとしてのオールラウンドなテクニックと能力を持つ点では横手と通ずる点があり、まさにザ・ラインバッカーといった選手だ。
安定したタックル力でディフェンスを支えるイメージの強い赤木だが、ビッグプレーを演出することもできる稀有な存在で、昨シーズンでは2回のインターセプトを記録し、試合の流れを一気に引き寄せた。
また、アメフトにおけるあらゆるテクニックを高いレベルで発揮することのできる赤木はキッキングチームでも幅広く活躍し、今シーズンからはキッキングリーダーに就任した。
松岡尚吾 (2環・鎌倉学園)
鎌倉学園時代には主将を務めていた松岡は強いヒットと高いアメフトIQを持ち併せている。
専修戦では1回のQBサック、2回のロスタックルを記録しディフェンスMVPに選出された。
今シーズンは、持ち前のパワーに加え、より精度の高いプレーリードを武器に、さらに洗練されたLBとして完成度の高い選手を目指す。
小林祐太 (2政・慶應義塾湘南藤沢)
大学からアメフトを始めた小林は20㎏を超える増量に1年間で成功し、一気に倉田、岡村英一郎(3経・慶應義塾)に続く”高重量系LB”となった。
未経験ながらも昨シーズンにはキッキングチームを中心に試合に出場した。
今シーズンからはフィジカルの強さと思い切りの良い大胆なプレースタイルを活かしてLBとしての活躍を目指す。