【2025UNICORNS選手分析】Vol.7:常に求め合うDBユニット ストイックさでチームを鼓舞し続ける 2025.06.12

2年広報担当 重永航平

 

フィールド中を駆け巡り、パスカバーに出たり、タックルでキャリアを仕留めなければならないDBは、最も身体能力が求められるポジションの一つ。

慶應のDBユニットはWRユニットに次ぎもっとも人数の多いポジションだ。競争は激しく、上級生から下級生には厳しくも愛のある鞭で、同期同士でも極めて高いレベルでのアメフトへの取り組みを求めあっている。

小島陽生 (経4・慶應義塾)

4年生コーナーバックの小島は175cm65kgとTOP8では最軽量級の体格ながら、スピードとフットワークを武器に活躍している。

小島の最大の特徴は圧倒的なカバー能力だ。怪物ぞろいのTOP8のWR陣を相手にしても、小島にとってはお手のもの、難なくカバーし切ることができる。状況判断能力にも長けており、幾度もUnicornsをピンチから救ってきた。実際に5月1日の法政戦では第3Qにインターセプトを記録。また、低く鋭いタックルも持ち味の一つで、自分より大きな相手であっても必ず仕留めることができる。小島は後輩への面倒見もよく、練習外でもオンラインでアドバイスを送ったりアサイメントの勉強に付き合うなどリーダーシップを発揮し後輩からの信頼も厚い。

千葉陽太 (環4・鎌倉学園)

千葉は鎌倉学園出身のDBで、一番の持ち味は燃えるようなパッションと全身全霊のハードヒットで、ディフェンスに火をつける存在だ。練習では早朝から誰よりも大きな声を上げ、どんな日であっても練習を盛り上げる。その姿は試合になっても変わることはなく、どんな局面であっても千葉は必ず声を張って活気をもたらし続ける。

たびたび強烈なヒットでキャリアを吹き飛ばし試合の流れを変えてきた。そのハードなタックルも素早いランリアクトに裏打ちされたものであり、激しさの裏側に頭脳派の一面も持ち合わせている。

北田祥 (政4・慶應義塾)

北田は下級生のころから活躍しているスターDBの一人だ。184cm82㎏と恵まれた体格と驚異的な足の速さを武器に即タックル、インターセプトを量産する。本人曰くプレー中はあまり頭を使っておらず、後輩へのプレー説明の際にも天才肌ゆえの感覚的な説明で後輩を困らせてしまう。しかし実際には強みである足の速さとリアクションスピードに裏付けられた瞬間的な読みにより神業プレーを可能にしているようだ。迎えるラストシーズンでも規格外の身体能力により相手オフェンスを封ずる姿から目は離せない。

加藤雄大 (理2・本郷)

期待の新人加藤は1年生の秋にアメフトへの門戸を開いた。185cm90kgという恵まれた体格に加え長い手足と俊足によるダイナミックなプレーが特徴だ。ラグビー仕込みの鋭いタックルと高弾道のパントを武器に早くも大活躍中だ。4月上旬に行われた専修戦では試合序盤に決めたパントがのちにセーフティへとつながるビッグプレーに。また、Q4にはパントでのスナップミスが起きてしまったかと思えばそのままボールを拾って走り出し、47ydsタッチダウンをあげた。すでに規格外の成長を遂げつつある加藤は、4年DBによる愛ある指導によりさらなる飛躍を期待されている。

山下遥 (経2・慶應義塾)

小学生時代にはフラッグフットボール、中学生時代にはラグビーに打ち込んでいた山下。高校でアメリカンフットボールを始めた時にはすでにDBに必要なタックル力とカバー力を兼ね備えていた。高校1年生のころにはすでに先輩の引退試合に抜擢されており、もはや”飛び級”のようなアメフトキャリアを送ってきた。山下はすでにトップクラスの完成度を誇り、無駄のない動きと研ぎ澄まされた判断力で安定したプレーを見せている。今年の早慶戦ではインターセプトも記録しており、さらなる活躍が期待される。

新井田丈郎 (商2・慶應義塾)(写真右)

新井田は、小島の後釜として期待されるコーナーバックで、65kgという軽量な体格ながら、そのスピードとフットワークは卓越している。軽快な性格と、普段のふざけた雰囲気とは裏腹に、相手に対してはしっかりとべた付き、どんな選手にも果敢にカバーを遂行する。その素早いリアクト力とカバーを武器に、コーナーバックとしての重要な役割を忠実にこなす。軽量ゆえの機動力を最大限に活かし、ディフェンスの要として今後が期待されている。