「全員で」TRリーダー石田大輝

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はじめまして。今年度UNICORNSのTR(トレーナー)リーダーを務めます、石田 大輝(いしだ たいき)と申します。辛くも勝利を収めることができた初戦の明治大学戦を終え、浮き彫りとなった多くの問題点を早急に改善して、次戦の中央大学戦に臨まなければなりません。

さて、現在弊部は総勢200名を超える部員数で活動しております。数だけならば日本トップクラスですが、まだ我々はそのポテンシャルを生かしきれていないと感じます。「全員でやろう」という言葉は、その汎用性の高さから、ついつい使ってしまいがちです。しかしながら、この言葉は聞いた者に集団心理を働かせる非常に危険な言葉でもあります。「全員で、とはつまりまずお前がやるのだ」と以前に監督もおっしゃっていましたが、全くその通りだと痛感しています。

「今自分が行動しなければ、チームは変われない。今自分が行動しなければ、次は勝てない」。このことをはっきりと自覚しながら練習に取り組めている部員が何人いるでしょうか。「誰かがやってくれるだろう」と思っているならばまだ救いです。注意すれば気づき、あらため、行動して改善できるからです。一番恐ろしい存在は、何も考えていない人間です。彼らはただ漫然と練習にきて、練習メニューをこなし、ミーティングを経て帰っていきます。彼らは自分が何も考えていないということを自覚していません。それどころか、「自分はちゃんとやることをやっている」と自分自身を錯覚しています。残念ながら、そういった人には外部から刺激を与えてもあまり効果はありません。彼らは自発的に「気づこう」という意識を持たなければならないのです。

では、自発的に「気づく」ためにはどうすればよいのでしょうか。「人間は変わらない。変えようとするだけ無駄である」とドイツの思想家ショーペンハウアーは言いましたが、外部的刺激を受けても変わらない人も、「気づこう」という意識がどこかで芽生えたとき、自発的に気付ける人間に変わることができます。私はその意識のきっかけが「感情」だと思っています。「同期の○○よりデプスが下で悔しい」だとか、「上級生にマンツーマンで勝てて嬉しい」といった些細な感情は、十分に「気づき」のトリガーとなり得ます。そうした些細な感情を拾うために必要なのが、全力で取り組むことなのです。そのためには、我々上級生やスタッフが最初の「キッカケ」として全力で取り組むこと。そうすれば必ず「気づき」は生まれ、人は変われます。

現在、「全員は自分」という意識で取り組めている部員は多くありません。ただ、同時にそれこそが私たちの伸び代であるとも思っています。あっという間の秋シーズンをあっという間にしないためにも、まず私が取り組むところからもう一度やっていきたいと思います。そして、応援してくださるOBの方々、ファンの皆様に、「全員で」変化したユニコーンズを次節中央大学戦にてお見せできればと思います。拙い文章となってしまいましたが、最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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明治大戦の試合前ハドル=撮影:Munekazu Akimoto

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