試合結果
2024年4月2日(日) 慶應義塾高校 対 県立横浜栄高校
12:30 Kick Off @県立鎌倉高校グラウンド
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 計 | |
慶應 | 3 | 0 | 0 | 0 | 3 |
県立横浜栄 | 0 | 0 | 7 | 7 | 14 |
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ゲームレポート
父兄 金澤 良
昨シーズンから課題が残る土グラウンドでの初戦。相手は2018年に県立高校初の優勝経験を持つ県立横浜栄高校。部員数は13名とは言え充実した体つきの選手も多い。初戦を相手校の途中棄権で終えた相手の消耗は少ない。
一方、我らUnicornsはオープン戦2試合では自分達のプレースタイルを固めきれず勝ち経験のないまま臨む初戦。さらに、主力3年副将#58田口君(OL/DL)、チーム最強ライン#73加藤君(OL/DL)、ハードヒッター#0井口君(RB/LB)、絶対的エース#23後藤君(RB/QB)をケガで欠くチーム状況。この試合、どれだけチームが一丸となり今年のスローガンである「PASSION」を体現できるかがポイントだ。
試合前のアップ、選手たちは土グラウンドのスパイク感覚を入念にチェック。選手同士が声を掛け合い戦闘モードに変わった。試合前ハドル、趙監督から力強い鼓舞、「絶対勝つ!」。舟田HCの「誇りをもって闘え!」。そして新キャプテン#31富安君(WR/LB)からの「PASSIONを持って全員で闘おう!」。気持ちの入った声掛けに、選手STAFFのボルテージは最高潮。2024Unicornsが幕を開ける。
第1Q
K#36服部君(3年)のキックで試合開始。相手リターナーを#20榎本君(3年)がしっかり抑え敵陣28ydから相手の攻撃。大型ライン要する横浜栄の1stシリーズの攻撃はLB#33安田君(3年)のナイスタックルで3プレーでピシャリと阻止し攻守交替。自陣38yd地点より慶應の攻撃。1stシリーズのQBは#49金澤君(3年)。
自分の強みは「走り」と期待通りに、敵のラッシュを交わしQBスクランブルで一気に敵陣32ydまで走り込む30ydのロングゲイン。続くTE#88高原君(3年)への11ydのパスも逆リードに外れたが倒れ込んでのナイスキャッチ。順調に駒を進める慶應。続いてRB#1多賀谷君(2年)が一度詰まったオープンプレーを大きく逆サイドまでまくり返す好走で一気にゴール前4yd。
しかしここから横浜栄のディフェンスの壁は破れなかった。それでもK#99大島君(2年)のフィールドゴール成功でまずは3点。0-3となる。ここで第1Q残り3秒。この試合は試合時間1クォーター8分、時間経過が早い。確実なポイント加算が明暗を分ける。
第2Q
横浜栄の攻撃は敵陣13ydから。スクリーンプレーでヒヤリともしたが、2回連続の相手反則で罰退は続き、敵はゴール前でのオフェンス。相手のランプレーも#55松江君(3年)、#99大島君(2年)、#54齋藤君(3年)、#77川口君(3年)のDL陣の速い寄りで確実に3プレーで抑え、4thパント。しかしこのリターンで痛恨のファンブル。横浜栄は敵陣39ydから再度のオフェンスとなった。相手は右・左・中央など、ランとパス、トリックプレーも織り交ぜて多彩な攻撃を展開する。しかし、ディフェンス陣も粘り強く対応。
最後はDL#55松江君(3年)のスクリーンパスカット、LB#31富安主将(3年)のQBサックとビックプレーが続き全員で守り切った。
慶應オフェンス2シリーズ目はQB#5野口君(2年)。この選手も身体能力が高く動きのある選手だ。残り時間僅かだがノーハドルオフェンスで前半に得点を重ねたい慶應。WR#84関君(3年)、WR#7三田君(3年)、TE#88高原君(3年)へのパスで3回のフレッシュを獲得するがここで前半終了。まだまだ分からない試合展開。追加点が欲しい。前半3‐0慶應リード。
第3Q
慶應の#7三田君(3年)のリターンで試合再開。慶應3回目のオフェンスはQB#49の金澤君(3年)。しかし、相手ディフェンスもブリッツなどの動きが出始めフレッシュが取れず攻守交替。自陣45ydからのディフェンス。5ydのアウトパターンのパス、真ん中を突き刺すようなパスが続きリズムを掴まれゴール前10yd。「踏ん張れ!」と今年の春卒業した先輩達の声援も響く。何とか止めようと出されたLB#4仁藤君(2年)の大外からのブリッツ。
しかし敵のプレーコールはもう一つ内側の穴を狙ったランプレー。DLも相手OLのダブルチームブロックで壁をつくられTDを許してしまう。その後フィールドゴール追加で、3-7。逆転を許す。
ここで残り1分。続く慶應オフェンスもパスが投げられない。QB#5野口君(2年)からTE#99大島君(2年)へのロングパスは手には当たるがキャッチできずパント。焦るな慶應。まだまだチャンスはある。
第4Q
第4Qは自陣35yd地点のディフェンスから。早々に相手のタイムマネジメントが始まった、ハドルは25秒ぎりぎりまで使われ、時間を消費されていく。相手の攻撃の勢いも止まらない。ランプレーには、LB#31富安君(3年)、#33安田君(3年)、#6高崎君(3年)の体を張った必死のタックル。LB陣が2人目3人目とタックルに入る。何とか止めたい。中央のランプレーをDL#78諸越君(3年)のロスタックルで止める。狭いサイドのオープンプレーもDE#77川口君(3年)がしっかり中を埋めつつ外を守る。広いサイドに来ればDB#20榎本君(3年)の素早い上りと激しいタックルで前進を阻止しガッツポーズ。
しかし、相手のスピードに乗ったレーザープレーは止まらなかった。一気にゴール前5ydまで勢いよく攻め込まれる。最後はダブルチーム、トリプルチームのブロックに壁を崩せずTDを許し追加点を与えてしまう。ここで3-13。「あきらめるな、声をだせ!」というコーチや、先輩方の声援もむなしくゲームオーバー。
最終スコア3-14。自分達の形をつくれないまま春が終わってしまった。
この試合、勢いも完成度も勝負への執着心も相手が勝っていたように見えた。
正確なキャッチ。1対1の力。そして何よりもどんな状況においても相手を上回る「PASSION」。
もう、私たちに失うものはない。明日からは全員チャレンジャーとして秋に向かおう。きっと君達ならやれる。頑張れ2024Unicorns!秋の復活を期待している。。