ディフェンス奮起!
桜美林を破り待望の勝利を掴む!
試合結果
10月4日(土) 慶應義塾大学 対 桜美林大学
14:00 Kick Off @富士通スタジアム川崎
天候:雨/曇り
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 計 | |
慶應義塾 | 0 | 14 | 3 | 0 | 17 |
桜美林 | 0 | 0 | 0 | 6 | 6 |
試合結果
広報部会 山田健太(H7年卒)
長く辛いトンネルだったと思いますが、遂に勝利!!
試合はUnicornsのキックオフでスタート。
ここでサプライズ・オンサイド。
完全に意表を突くプレーコールに加え、K#99アーセノー(1年・桐光学園)の絶妙なキック、サイドライン際を走り込んだエースWR#3田村(4年・塾高)のナイスカバーでこのギャンブルを成功させる。
残念ながらこのファーストシリーズは得点に至らなかったが、この試合に賭けるチームの意気込みを感じさせるスタートであった。
課題のディフェンスも意地を見せた。
自陣40yで4thDown-1y。桜美林はパントチームに入れ替わり、Unicornsもパントリターンチームに。
プレーの始まる直前、Unicornsはギャンブルへの対応を完璧にするために1Qにも関わらずタイムアウトを要求。思い切った対応で、パントリターンチームを下げ、リターナー以外を正規ディフェンダーに揃え直し、ギャンブルへの万全の体制を敷いた。
これが功を奏し、プレッシャーを感じた桜美林がパンターではない選手へのスナップをミスし、見事ギャンブルを阻止。
チームの判断、そしてそれを遂行した選手たちが攻守で見事に噛み合い、チーム総合力が高まっている手応えを感じさせてくれる一連の攻防であった。
オフェンスは、ラストイヤーとなる4年生WR#86黒木(4年・大宮開成)と#82飯塚(4年・塾高)が気を吐いている。
黒木はここ数試合頭角を現し、この日は2TDの大活躍!

活躍目覚ましい #86 SB 黒木哲平(4年 大宮開成)
飯塚は主務という大役を務めながらの選手で、けが人続出で苦しい台所事情のなか、WR、リターナーと大車輪の活躍。

主務も務める #82 WR 飯塚奏太(4年 慶應義塾)
このような選手たちがチーム力の底上げをしてくれている。
そして、フォースダウンギャンブルを阻止したUnicornsも、2Qに勝負に出た。
桜美林と同じく敵陣40y付近での4thDown-1y。
こちらはパントフォーメーションではなく、オフェンス体型からのギャンブル。
7点リードしていた中で選択。
ここまでの数試合、勝ちを焦って失敗しているケースもあったゆえ、観客席で「焦るな!」と思った部分も正直あったが、ここはオフェンスラインがしっかりとブロック。ショートヤードで無類の強さを見せるRB#92石井(3年・塾高)が、お世辞にも華麗ではないジャンプを魅せファーストダウンを獲得!
普段の泥臭い突貫とは違う一面を魅せ、このシリーズをTDに繋げた。
要所要所でSB#25猪ノ原(4年・塾高)の活躍も嬉しいところ。
RB石井やSB猪ノ原は、泥臭く前に前にというプレースタイル。
華のあるタイプではないが、チームメイトを勇気づけ、モメンタムを変え、チームを一丸にできる選手たちだと思う。
ディフェンスはトータル1TDと大きく改善。
3年生コンビのDL#11天野(3年・鎌倉学園)、#52山田(3年・塾高)がLOSをしっかりと押し込み中央から破壊出来ていた。
これに加え、けが人続出で苦しいLBにスタメン抜擢された#7国井(3年・塾高)と#56山下敬輔(2年・塾高)が大活躍。
センスを感じる上がり方でロスタックルを決めた国井。

注目のLB、#7 国井智暉(3年 慶應義塾)
2回のFGブロックに加え、2回のターンオーバーを決め、異次元の活躍を魅せた山下敬輔と、ディフェンスにもニューヒーローが誕生!!
今後に期待したい!!
勝利の要因はたくさんあると思うが、山下敬輔の活躍なしにこの勝利はなかったと思う。

大活躍のニューヒーロー、#56 LB 山下敬輔(2年 慶應義塾)
ここまであまり触れてこなかったが、同じ山下姓の2年生が2名いて、もう1名がDB#17の山下遥(2年・塾高)。
DB山下も優れた選手で、けが人が多く苦しい台所事情を、初戦からフル出場をし続けチームを支えている。
セーフティという経験が問われるポジションを2年生からスタメン起用。
2人の山下が守る鉄壁ディフェンスと成長をしていって欲しい。
試合全体を見ると改善したポイントも多く、特にディフェンスは中央からのプレッシャーをかけられるようになり、一気に引き締まったと思う。
ただ、相変わらず、チーム全体として前半に強く後半がイマイチ。
この試合も後半は3得点6失点でお世辞にも完勝とは言えない。
特にディフェンスの失点は今年を象徴していて、なんてことのないWRへのクイックスクリーン。そしてディフェンダーは2名いて、まあ、どう見ても3〜5yで収まるプレー。
タックルミス、そして、そこにカバーディフェンダーが入れない運動量不足で40y独走となりTDを奪われてしまった。
個々の選手を責めるつもりはさらさらなく、ただ、これが今年の弱さになっていることを認識し改善して欲しいと思った。
オフェンスも、例年に比べるとそこそこゲイン出来ているし、得点も取れてはいるが、まだまだ力不足。
FGキッカーの#39北村(2年・宇都宮短大付属)は、ショート〜ミドルレンジの精度は高いが、まだロングレンジで結果が出ていない。
北村は将来性高いと思うが、今日明日でロングレンジがバンバン入ることもないでしょう。
しっかりとオフェンスがあと10y進めてあげれば解決する問題。
そこそこ攻めつつも、ペースを掴めない、点差が開かないは、あと10yが足りないことに起因している。
もちろん、TDを取れるに越したことはないが、自分たちの現在地をしっかりと認識し、なんとかして得点に結びつけて終わるという意識を高めて欲しい。
次節からは早稲田、法政と近年の優勝校であり、本年も強さを見せている最難関のチームとの対戦。
勝つために何が必要なのか。
勝つためのシナリオをどう描くのか?
辛抱や我慢がつきまとう試合だし、ミスも許されない厳しい戦いになるでしょう。
チャンスも少ないでしょう。
ただ、勝つことは可能。
それを全部員で、全OBOGで信じ、大一番を乗り越えていきましょう!!