試合結果
2022年5月15日(日) 慶應義塾高校 対 県立鎌倉高校
第1Q | 第2Q | 第3Q | 第4Q | FINAL | |
慶應義塾 | 14 | 7 | 14 | 15 | 50 |
県立鎌倉 | 7 | 7 | 0 | 7 | 21 |
↓スタッツ・個人記録・スタメン表はこちらをご覧ください↓
http://www.keio-unicorns.com/magazine_photo/2022/20220520-1.pdf
ゲームレポート
広報部会 山田 健太(H7年卒)
5月15日(日)、塾高Unicornsは県立鎌倉高校を下し、関東大会への進出を決めてくれた。
早稲田、初戦の浅野高校を完封勝利と安定したディフェンスで勝ち上がった塾高Unicornsだが、この試合は、前半終了間際まで14対14の拮抗したゲーム。
ディフェンスそのものが破綻しているという感じではないのだが、キックオフカバーが常に悪く、またオフェンスのターンオーバーなどもあり、フィールドポジションが悪い流れ。加えて、相手QBがなかなかの好パッサー、RBも大きく早い素晴らしい選手で、シーソーゲームを強いられていた。
後半は、塾高のキックオフでスタートだったので、このまま同点で終わると流れが悪くハラハラしていたが、前半ラストプレーで見事にTD。21対14で前半終了となった。
前半もやられまくっていたキックオフカバーだが、後半最初のキックオフカバーもいきなりリターンTDを食らう。審判のシグナルが分かりにくかったが、このプレーが無効となり九死に一生を得た(恐らくレディフォプレーの前に蹴ったと思われる)。
蹴り直しでもかなりリターンをされ、不安な立ち上がりだったが、後半2シリーズ目、勝負を決定づけるインターセプト。大きくリターンし、オフェンスがTD。
この後は大きな波乱がなく、50対21で勝利した。
あのキックオフリターンTDが成立していたら、どう転んだか分からない試合展開であったが、前半ラストプレーでのTD、同点に迫られた瞬間のインターセプトなど、随所に見せた勝負強さは良かった。
3試合を観たが、試合ごとにオフェンスの精度は高くなり順調な仕上がりに感じる。
ただ、3試合で何回ターンオーバーがあったことか。インターセプト、ファンブル、エクスチェンジミスと相当数が発生しており、イージーミスなターンオーバーが多い。
良いなと思う部分は、WRもRBもだが、セカンドエフォートが素晴らしい。このような姿勢が一人ではなく、多くの選手に根付いている部分は成長が期待できると思う。
ディフェンスは、たまにミスはあるものの、総じて安定している。全体の集まりも悪くないと感じた。
キッキングは、常にキックオフカバーが悪いのだが、キッカーの飛距離、安定感は良い。FGやトラポンの成功率も高く、立て直せば充分に戦えると思う。
今年の塾高Unicornsは、興味深い選手が多いので最後に少しご紹介したい。
高校の中では選手層の厚い部員数である中、主将の山田君(#52:112kg)と岩戸君(#55:125kg)は、共にOL/DLのリャンメン起用。
2人とも大学生レベルのサイズ。デカくて強い選手をフル稼働させる戦略は興味深い。これから暑くなり、体力消耗が激しくなる中、どこまで機能するのか不安もあるが、機能すれば相手校に対し相当なプレッシャーだろう。
TEに入る尾形君(#99:100kg)、QBで副将の工藤君(#98:88kg)は、並のラインズを蹴散らす体格でユニークな選手。
尾形君は、昨年、2年生ながらOLでスタメン出場。小学生時代にフラッグをしており、天才的なレシーバーで日本一に貢献していたアスリート。今年、OLからTEにコンバートし、体重は100kgを維持しながら、抜群のスピードでビッグプレーを連発している。相手校のDBと体格差がありすぎ、止まる気がしないというのが正直な印象。
工藤君は、小学校、中学校と富士通でフラッグを経験。
QBをプレーしており、塾高に合格しDL希望で入部。精力的にパンプアップしたが、経験を評価されQBを継続。依然としてラインズ体形(背番号もDLを目指していた時の98番のまま)であるものの、落とし所の良いパスを投げ、時には巨体を生かしたスクランブルでフレッシュを獲得している。
関東大会からは、ミス=負けというシビアな戦いになってくるでしょう。良いプレーと悪いプレーが混在しているチームだと思うので、良いを伸ばし、ミスをなくせば充分に春制覇は可能と思う戦力。
塾高Unicornsに期待しましょう!!