マーケティング担当 重永航平・松本美波(新2年)
合計4回にわたって「新生UNICORNSのチーム作りとは」をテーマに掲載するコーナー。
第4回のテーマ:「チームビルディング」
前回の記事に引き続き今回は今シーズンにおけるチームビルディングについて紹介・説明させていただきます。
今シーズンは主将の横手(医4・LB)・ New UNICORNS Project リーダーの小島(経4・DB)を筆頭に幹部主導でチームビルディングに関する目新しい取り組みがいくつも行われています。その取り組みの目的として共通するのが”ボトムアップ”(底上げ)です。具体的にいえば、幹部や上級生だけでなくすべての部員が主体的にUNICORNSに対して働きかけられるようになることを目的としています。
New UNICORNS Project 発足以来 UNICORNS はいわゆる”ピラミッド型”の組織構造を取ってきました。ピラミッド型組織には、責任分担が明確であったり、意思決定や管理が効率的に行えるといったメリットがありますが、どうしてもトップダウン(上意下達)になってしまい、下級生など役割の少ない部員の自主性を損なってしまう面もあります。
そこで導入されたのがワーキンググループ(通称:WG)です。WGでは各部員が倫理、リクルーティング、マーケティングなどの部門に分かれアメフトそのものだけでなく部の運営に取り組むことができます。とはいえ、やはり下級生は上級生と同等に部への関心を寄せることができていない現状がありました。実際に、ハドルでの発言はそのほとんどが上級生によるものであったり、練習中の指摘の声なども上級生が主導となっていました。また、部に対する施策も幹部が主導となって行われていました。
そこで横手が行った第一の策はハドルの際に、積極的に下級生を指名し対話形式で練習の振り返りを行うことでした。「今日の練習は何点だったと思う?」「どういうことを目標/意識して取り組んだ?」「どうすればもっと良くなると思う?」無作為に選んだ部員に対し何度も問いただすこの形式は練習に対する目的意識を向上させるとともに、横手主将をはじめとする幹部や上級生の練習に対するストイックな姿勢や追求する態度が示されたことにより、下級生たちがそれを学ぶことができるといった効果がありました。
しかし、この施策には不十分な点がありました。それはあくまでも幹部主導であるという点です。そこでなされたあらたな提案が、「自分の長所を知る」ことでした。小島によって発信されたこの提案は、一見部員の主体性の向上への直接的なつながりが見えませんが、小島はこのように説明を加えました。一人ひとりが自然にできること、言われずとも普段から当たり前にやっていること、やらないとムズムズしてしまうことがあるはずだ。この”長所”を自分の中での部の役割としよう。以前のように課された役割を渋々やるのではなく、各々が自然にできることを自分の役割とすればよいのだ。一つ例をあげると、時間の管理に長けている人が、周りに時間通りに動くよう呼びかける、などがあります。このように自分の得意なことを自分の役割として、一人一人が小さなリーダーとなることができます。「お互いの長所を見つける」。これはチームビルディングを主な目的として行われた春合宿において重要なテーマの一つとなりました。お互いの長所をより深く把握することができた春合宿以降ではよりいっそう絆が深まり、意思疎通はかつてなく迅速に行われ、部に対する関心も高まっています。
その後講じられた新たな施策として幹部以外の部員が練習前・後のハドルを取り仕切るというものがあります。以前では主将が練習前・後のハドルの司会を行い、練習に臨む上で重要な考え方や心構え、その振り返りを共有するというのが基本的な形式でした。新たなハドルでは、この主将が担当していた部分を毎日別の部員が代わって行います。この記事が執筆されている現時点ではまだ数名にしか役割が回ってきていません。しかし、それでも既に様々な意見が提示され、各部員がそれぞれの想い、考えのもと練習に臨んでいたり、チームを見ていることが浮き彫りになりました。
今シーズンのUNICORNSは幹部陣だけでなく、活発化されたWG活動をもとに部員たちがUNICORNSがさらなる飛躍を成し遂げるために必要なことを考え、日々取り組んでいます。今後も一丸となって邁進してまいりますので、引き続き皆様の変わらぬご支援とご声援をお願い申し上げます。