回答者:監督 清水 信彦(H1年卒)
Q1:自己紹介並びに簡単なチーム紹介をお願いします
ジュニア・ユニコーンズ監督の清水信彦です。私は大学からアメリカン・フットボールを始め、社会人では東京ガスクリエイターズで10年間選手としてプレイしました。
フラッグフットボールには、2006年〜2009年に二男が所属していた幼稚舎フラッグのコーチを務め、2011年からジュニア・ユニコーンズにディフェンスコーチとして参加、2020シーズンより監督に就任しました。
ジュニア・ユニコーンズは、普通部、中等部、SFCの慶應中学部在籍者を中心としたクラブチームで、2020シーズンは、部員数28名(男:23名・女:5名/普通部:13名・中等部:5名・SFC:6名・その他:4名)で活動しました。練習は、土日祝に主に日吉陸上競技場で行っています。
2020シーズンは、コロナ禍で活動を大きく制限され春は大会が開催されませんでしたが、秋季大会では、関東、関⻄の強豪チームを相手に一度も負けることなく3年ぶり3度目の日本一になりました。
Q2:コロナ禍でのこれまでの活動実態、象徴的なトピックス等についてお聞かせください
現状、コロナ禍で陸上競技場や嵐が丘グランドなど日吉の塾施設が使用出来ないため、公共施設である有明の東京臨海広域防災公園の広場で練習していますが、スパイクシューズやマーカーコーンの使用は禁止されています。
昨シーズンは、GW前後の緊急事態宣言による活動自粛中にオンラインで選手一人ひとりとのリモート面談を実施しました。以前から限られた練習時間の中では、選手と十分にコミュニケーションが取れていないと感じていたため、ここぞとばかりに個人面談を行ったところ、普段は口数の少ない選手からもじっくりと話を聴くことができて、選手とコーチの相互理解が深まったと感じました。
ひとり30分程度の時間で、やりたいポジション、チームへの要望、チームへの提案などを話してもらい、コーチからはチーム運営に関する考えを伝えました。コロナ禍の環境が貴重なコミュニケーション機会を与えてくれました。
Q3:指導者として感じるチーム課題や悩み、そして今後どのようなチームを目指しているのかお聞かせください
目指しているのは、フットボールが好きでたまらない者が集まり、一人ひとりが主体的に考え、行動するチームです。フラッグフットボールの試合や練習を通して、組織にぶら下がることなく、誰もがリーダーとして振る舞うことが出来る様になることが目標です。
個人差がありますが、中学生という多感な時期でもあり、接し方が難しいと感じることもありますが、個性を尊重し、縛り付けることはせず、フラッグフットボールを通じて気付きを得られる様にサポートしたいと考えています。
Q4:他校にはないUnicornsファミリーの良さについてお聞かせください
1.大学をはじめファミリー間での繋がりとそこから得られる恩恵について
ジュニア・ユニコーンズは、最大限Unicornsファミリーの強みを活かしていると思います。クラブチームにとって、グランドなど施設の確保は大きな負担ですが、グランドやミーティングルームなど大学施設を利用させていただくことができます。
また、練習では大学OBのフラッグフットボールチームであるグランドユニコーンズ(GU)がスカウティングチームとして練習相手になったり、選手へのアドバイスをしてくれます。私自身もGUでプレイして得た気付きをジュニア・ユニコーンズに導入したり、新しいサインをまずは自分で試してみるなど、机上の理論だけではなく実戦で試すことで、戦略の精度を高めることが出来ています。
2.今後ファミリー内でどのような連携を強めていきたいか
フラッグフットボールは、2028年のロサンゼルスオリンピックでアディショナルゲームとして選ばれることが有力視される中、大学アメリカンフットボールチームでもフラッグフットボールを取り入れるチームが増えており、ユニコーンズからフラッグフットボール日本代表を輩出出来るよう男女共に選手育成に協力したいと思います。
Q5:これまでの戦績と現在関わっている指導陣のお名前と役職をご紹介ください
1.これまでの戦績
NFLフラッグフットボール日本選手権 優勝(2015秋季)
NFLフラッグフットボール日本選手権 準優勝(2016秋季)
NFLフラッグフットボール日本選手権 優勝(2017秋季)
ジュニアカップ 準優勝(2018春季)
関東関⻄チャンピオンズカップ 優勝(2020秋季)
2.指導陣メンバー
代表:川村育太郎(S62年卒)
監督:清水信彦(H1年卒)
助監督:田中広志(H3年卒)
オフェンスコーディネーター:佐藤健一郎(H7年卒)
ディフェンスコーディネーター:作田宣彦(早稲田大学 H7年卒)
コーチ:工藤真一、管林浩二、滝沢憲、小野秀一郎、須田次郎、古市悠
アシスタントコーチ:森川徳子、藤島浩、木下満、井上英明、林巧、川崎裕一
Q6:最後に読者(三田会会員)へ一言お願いします
2020シーズンは、関東では、早稲田クラブ、富士通ジュニア、佼成学園を破り、東⻄チャンピオンズカップでは、関⻄優勝・準優勝の草津リトルパンサーズ、立命館宇治といずれも強豪チームに全て勝利して日本一となりました。
3年生は卒業して、塾高ユニコーンズに進みます。コンタクトスポーツであるアメリカンフットボールは、フィジカルの要素が強くなりフラッグと同じようには行かないと思いますが、中学で日本一を経験した選手たちが高校・大学とチームを牽引してユニコーンズを日本一に導くことができるようこれからもユニコーンズファミリーの底上げに尽力したいと思います。
ぜひ、みなさまは競技場にお越しいただき、高校・大学ユニコーンズに大きな声援を送って頂きますようよろしくお願い申し上げます。