本日行われました日本体育大学戦は、24-0で勝利致しました。
この試合から、2015年度UNICORNSの戦いに幕を切りました。
相手の大学のグラウンドでの試合、アウェイの環境下で
天候がよくなかったにも関わらずたくさんの方の応援により
完封勝利をすることができました。
誠にありがとうございました。
しかし日本一になるべく課題も見つかりました。
この結果に慢心せず勝負にこだわったフットボールをやっていきます。
次節は
4/18(日) vs関西学院大学 FIGHTERS
14:00 KICK OFF @王子スタジアム
です。
昨年の学生チャンピオンに挑みます。
会場は関西ですが、観客席の熱い声援をお待ちしております!
応援宜しくお願い致します。
ご声援の程宜しくお願い致します。
本日行われました早稲田大学戦は、31‐24で勝利致しました。
互いに4勝2敗で5勝目をかけた早稲田大学との戦い、一進一退の試合運びとなり最後のホイッスルがなるまでわからない展開でした。しかし厳しい場面で、選手・スタッフと、会場の皆様とが一体になり、最後までUNICORNSのパッションを発揮できたことが勝利に繋がったと思います。
応援、誠に有難うございました。
本節をもちまして2014年のUNICORNSは、5勝2敗で3位という戦績に終わりました。
今シーズン、会場に足を運びパッションゾーンやスタンプカードなどに沢山のご協力を頂きました。皆様の熱い応援やご支援のおかげで、苦しい場面を乗り越えられました。
改めて御礼申し上げます。
有難うございました。
”ライスボウルで勝つ”という目標のもと、1年間日々練習に励んできましたが達成はできませんでした。私たちはこの結果を受け止め、来年のUNICORNSで必ずやこの目標を達成したいと思います。
今後とも、私たちUNICORNSを宜しくお願い致します。
11月9日(日)慶応大―中央大@横浜スタジアム
1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
慶応大学 7 7 10 0 24
中央大学 3 7 0 7 17
【得点経過】
1Q8:23 中央 K#95 29yd FG成功 <K0-3C>
1Q10:26 慶應 #18(QB4年高木翼)→#19(WR2年田邊) 15yd Pass
TFP成功(K#15 2年手塚) <K7-3C>
2Q3:35 中央 #12→#11(15yd Pass)TFP成功(K#95) <K7-10C>
2Q7:23 慶應 #29(RB2年李) 2yd Run TFP成功(K#15 手塚) <K14-10C>
3Q2:16 慶應 K#15(手塚) 29yd FG成功 <K17-10C>
3Q6:56 慶應 #18(QB高木翼)→#19(WR田邊) 26yd Pass
TFP成功(K#15 手塚) <K24-10C>
4Q0:06 中央 #12→#3(1yd Pass)TFP成功(K#95) <K24-17C>
【STARTING MEMBER】
Offense
RT#75 鶴長 伸之(4年)
RG#78 小野島 洋輝(2年)
C#77 浅原 宏太郎(2年)
LG#51 清野 武尊(3年)
LT#71 高瀬 智正(3年)
QB#18 高木 翼(4年)
TE#88 岩澤 忠尚(4年)
WR#7 志水 秀彰(4年)
WR#19 田邊 翔一(2年)
WR#86 柴田 源太(1年)
RB#1 高木 康貴(4年)
K#15 手塚 太陽(2年)
Defense
DL#90 金子 陽亮(3年)
DL#97 長塚 大(2年)
DL#99 望月 洸(4年)
LB#4 工藤 勇輝(1年)
LB#26 松下 慶太郎(4年)
LB#54 ライト 太一(4年)
LB#56 江川 輝(4年)
DB#1 兵頭 宣俊(2年)
DB#6 大倉 夏輝(4年)
DB#9 三津谷 郁磨(4年)
DB#13 杉山 慶(2年)
P#10 弘世 頌一朗(2年)
【戦評】
関東TOP8の第6節で、慶応大が中央大と対戦し、慶大が24―17で勝った。
慶大のリーグ戦成績は4勝2敗となり、早大と並んで3位につけている。
慶大は最終節で早大と対戦。この試合に勝てば3位、負ければ4位で今シーズン
を終える。
慶応のキックオフで試合開始。前節の日体大戦同様に守備が好調な立ち上がりで、
中大オフェンスをパントに追い込む。慶応の攻撃は#18QB高木翼のパスで
ゴール前に迫るが、中大のLBにインターセプトされて自陣まで返される。この
ピントを守備がFGでしのぐが、中大に3点を先制される。
続く慶応オフェンスは高木のパスが好調。最後は#19WR田邊にTDパスを
通して逆転する。第2Qには両チームがTD1本ずつを決めて、14―10で
前半を折り返す。
後半に入ると、慶応は#15K手塚のFGで3点を追加、さらに高木から田邊へ
この日2本目のTDパスが決まり、中大を突き放す。追いすがる中大は粘り強く
ドライブすると、4Q開始早々にTDパスを決めて1本差に迫る。
ここから慶応はラン主体の攻撃に切り替えるが、中大ディフェンスがこれをシャッ
トアウト。#44LB菅原ら慶応守備も粘ってパントの応酬が続く。中大はツー
ミニッツオフェンスでレッドゾーンに迫るが、最後はゴール前1ヤードでタイム
アップ。慶応が接戦を制して4勝目をあげた。
■エースの条件
#19WR田邊が帰ってきた。2つのTDパスをキャッチするなど、勝利に大き
く貢献した。2本ともが縦のロングパスで、DBを置き去りにして決めたものだ。
決勝点となった3QのTDパスを振り返ってみたい。敵陣26ヤードまで攻め込
んだ慶応オフェンス。ここでQB高木はケイダンス(セット、ハット、ハットと
言ってプレーを始めようとする)により、中大守備がブリッツを入れることを察
知する。WRが1対1になることが分かると、すぐに作戦を変更して、田邊にT
Dパスを通した。
この素早いオーディブルには高木の田邊への信頼が見て取れる。「1対1できっ
と勝ってくれるだろう」。こういうWRがいると、QBは自信を持ってプレーを
組み立てられるし、思い切って奥に投げ込める。つまり、このTDパスは田邊の
スピードと春から積み上げてきた勝負強さによる信頼が生んだのだ。彼は高校で
はフットボール未経験の2年生だが、既にエースWRの条件を兼ね備えている。
■ディフェンスの驚異的な粘り
14点差がついた3Q終盤、中大オフェンスがゴール前に迫る。何としても
TDを決めたい中大は、ランで押し切ろうとする。ゴール前1ヤードの攻防を
慶応ディフェンスは5プレー連続で制し、最後は6プレー目に中大がプレー
アクションパスでTDを決めた。
中大OLと慶応の守備フロントにそれほど力の差があるわけではない。守備全員
が一丸となって、気迫で止めたという感じだった。1ヤードの状況を何回も連続
で止めるということは、簡単ではない。最後はフェイクパスを決められたが、
中大のオフェンスコーディネーターに「ランではTDを取れそうもないな」とあ
きらめさせたということだ。この場面での守備の気迫と集中力は賞賛に値するだ
ろう。
この日のオフェンスは高木が2つのインターセプトを奪われたのをはじめとして、
決して調子が良くなかった。特に7点差に迫られた4Qは、2連続で3rdアウト
となるなど、守備に負担がかかった。この日活躍した2年生の#97DL長塚を
筆頭に、若いディフェンス陣がこの試合を最後まで守りきったのは、大きな自信
につながったのではないか。
■見たかった「幻のラストプレー」
最後まで守りきったと書いたが、実を言うと最後は少し消化不良でゲームセット
となっている。
試合時間残り14秒。7点差を追う中大オフェンスは、第4ダウンのギャンブル
を3回成功させて、ゴール前19ヤードまで前進した。ここでハドルを組んでい
る最中に時計が動き出す。中大は残り1秒でかろうじてプレーを開始したが、
ポストパターンのパスをキャッチしたWRを、慶応のSFがゴール前1ヤードで
タックルして、試合が終わった。
なぜこのような事態が起きたのか。中大は直前のプレーがアウトオブバーンズだ
と思ったのだ。だから、ゆっくりとハドルを組んでいた。審判の判定はインバー
ンズで、レディ・フォー・プレーの合図と共に時計が動き出して、ラストプレー
トなった。試合終了後に中大は審判の出したシグナルについて抗議をしたが、判
定はくつがえらなかった。
つまり、中大は最低でもあと2回はプレーできると考えていたのだ。結果的にラ
ストプレーとなったサインは、必ずしもTDを狙ったものではない。中大のQB
はロングパスの精度は低かったが、ミドルパスを必死につないでドライブしてきた。
何度もギャンブルをクリアした勢いがあった。このモメンタムをつかんだオフェ
ンスに対して、慶応の若い守備陣が守りきることができるのかをとても興味深く
見守っていた。中大がゴール前1ヤードでファーストダウンをとって、スパイク。
本来はあるはずだった最後の勝負のプレーの行方を見てみたかった。勝負の世界
に「たられば」は禁物だが、そんなことを考えた。
10月26日(日)慶應大―日体大@アミノ
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | TOTAL | |
慶應大学 | 21 | 14 | 14 | 0 | 49 |
日本体育大学 | 0 | 0 | 0 | 9 | 9 |
【得点経過】
1Q 4:11慶應#18(QB4年高木翼)→#7(WR4年志水) 5yd Pass
TFP成功(K#15手塚)<K7-0N>
1Q7:42慶應#18(QB高木翼)21yd Run TFP成功(K#15手塚)<K14-0N>
1Q11:16慶應#6(RB3年田中英)34yd Run TFP成功(K#15手塚)<K21-0N>
2Q11:17慶應#18(QB高木翼)→#23(WR4年畑)8yd Pass
TFP成功(K#15手塚)<K28-0N>
2Q11:48慶應#18(QB高木翼)→#16(WR3年坂本健)4yd Pass
TFP成功(K#15手塚)<K35-0N>
3Q2:51慶應#29(RB2年李)28yd Run TFP成功(K#15手塚)<K42-0N>
3Q11:37慶應#29(RB李)31yd Run TFP成功(K#15手塚)<K49-0N>
4Q10:06日体SAFETY<K49-2N>
4Q11:43日体#16→#19(8yd Pass)TFP成功(K#12)<K49-9N>
【STARTING MEMBER】
Offense
RT#75 鶴長 伸之(4年)
RG#78 小野島 洋輝(2年)
C#77 浅原 宏太郎(2年)
LG#51 清野 武尊(3年)
LT#71 高瀬 智正(3年)
QB#18 高木 翼(4年)
TE#88 岩澤 忠尚(4年)
WR#17 姜 勝大(3年)
WR#81 八木 雄平(3年)
WR#86 柴田 源太(1年)
RB#1 髙木 康貴(4年)
K#15 手塚 太陽(2年)
Defense
DL#53 萩原 周平(1年)
DL#95 佐藤 寛哲(2年)
DL#97 長塚 大(2年)
LB#26 松下 慶太郎(4年)
LB#50 染矢 優生(1年)
LB#54 ライト 太一(4年)
LB#56 江川 輝(4年)
DB#1 兵頭 宣俊(2年)
DB#21 金野 雄一郎(3年)
DB#22 松崎 泰光(3年)
DB#24 吉村 奬太(3年)
P#10 弘世 頌一朗(2年)
【戦評】
関東TOP8の第5節で、慶応大が日体大と対戦し、49―9で勝った。これで
慶大のリーグ戦成績は3勝2敗となり、早大と並んで3位につけている。
慶応のキックオフで試合開始。慶応ディフェンスは日体大の最初の攻撃を3つで
パントに追い込むと、オフェンスは#18QB高木翼が確実にパスを決めて前進
する。最後は#7WR志水にアクロスパターンのパスを決めて先制。
その後、ディフェンスはこの日初めてスターターに起用されたスピード派の
1年生DL萩原らフロントがプレッシャーをかけ続け、4シリーズ連続で
ファーストダウン更新を許さない。
オフェンスも#29李、#1高木康、#6田中の3人のRBが走りまくって、
TDを重ねる。高木は1Qに投じた11本のパスを全て成功させる完璧な立ち上
がりを見せる。
その後は不用意なパスをインターセプトされる場面があったが、3Qまでは攻守
共にほぼ完璧な出来で49―0と大量リードを奪う。4Q終盤にオフェンスのミ
スからセーフティーで2点を献上。試合終了間際にもTDを許して、最後はやや
後味の悪い展開になったが、49―9の大勝で3勝目をあげた。
■途切れなかった集中力
法政と日大に敗れて、甲子園ボウルへの道が絶たれたユニコーンズ。モチベーショ
ンが心配される試合だったが、選手たちは最高の集中力を見せてくれた。
まずディフェンスについて、日体大の攻撃で最も警戒すべきは#16QB辻の
オプションだった。法政、日大相手にもかなりゲインを奪い、TDランも決めて
いる。しかし、法政相手に既にオプション対策を実行している慶応ディフェンス
は、これをきっちり止める。DLが押し込み、#54LBライトをはじめとした
LB陣が次々にタックルを決める。#1DB兵頭の上がりも素晴らしかった。兵
頭はこの試合インターセプトも決めるなど、ボールへの嗅覚も鋭い。まだ2年生
だがこれから守備の中心選手になっていくだろう。前回ご紹介した#4工藤と#
50染矢の1年生LBコンビに加えて、慶応高校でベストアスリートとして活躍
したルーキーのDL萩原も上々のデビューを果たした。萩原については、「太り
にくい体質だから、大学ではDBをやったらいいんじゃないか」と言う高校コーチ
がいた。DBとしてもプレーできるほどのスピードを持ったDLなのだ。彼の今
後の成長に期待したい。
この日のディフェンスは終了間際にTDを決められたこと以外は、完璧な出来だった。
交代選手も自分の役割をしっかり果たして、層の厚さも見せた。各ポジションで
若手が多く活躍していることからも、ディフェンスの未来は明るいだろう。
■不安残る「ポスト翼」
4Q、ディフェンスがゴール前1ヤードで日体大の決死のギャンブルを阻止して、
完封をキープした。続くオフェンスは#18QB高木翼に代わって、3年生の#
4江守が出場。そのファーストプレーでエクスチェンジミスが起こり、セーフティー
の2点を献上することになった。
この時のスコアは49―0。試合は既に決まっている。しかし、もしも接戦であ
れば、このミスはきっと致命的なものになっていただろう。フットボールはオフェ
ンスとディフェンスの信頼関係で成り立っている。この日初めて迎えたゴール前
のピンチを、ディフェンスが必死に凌いだ。オフェンスとしてはこの奮闘に応えて、
最低でもパントはきっちり蹴らなければならない場面だ。しかし、結果は1プレー
目でミスによるセーフティー。最悪の結果だ。この後、終了間際にTDを奪われ
たが、これはオフェンスのミスがもたらしたと言っても過言ではないだろう。
このエクスチェンジミスが誰のせいなのか分からないし、そこは重要ではない。
問題は今年のチームは春からずっと、QB高木が抜けた瞬間に全く別のチームに
なってしまうということだ。ランが出ない、パスが決まらないのはしょうがない。
それよりも、ファンブルをはじめとした初歩的なミスを犯して、自滅する光景が
続いている。今年のチームは高木という学生界トップレベルのQBがいて、彼の
能力で局面を打開してきたことも多い。一からチームを作り直す来季、自分たち
を見つめ直して大きく成長しなければ、再び甲子園を狙えるチームはできないだ
ろう。
■ロスを突破さえすれば
法政戦、日大戦と完璧に封じられたRBの李。彼はここまで5試合で360ヤード
を稼いでいるが、そのほとんどは立教戦と日体大戦で走ったものだ。明治、法政、
日大相手にはほぼ完封されている。日大戦のゲームリポートで「李は壁に向かって
ぶつかり続けた」という表現をした。つまり、どんなにRBが素晴らしくても、OL
が走路を切り開いて、ロスを突破させなければその走力は生かされないのだ。残念
ながら法政、日大相手にはそれができなかった。
この日は違った。彼は一度ロスを抜けることさえできれば、素晴らしい走りがで
きるランナーであることを再び証明した。40ヤード4秒4の快足を生かして、
ロングゲインを連発する。1対1では負けないし、当たりにも強い。何より、ボール
セキュリティーがしっかりしているところが、RBとして最も信頼できる理由だろう。
先週末の関東高校大会、早慶戦を見ていて、明るい兆しを感じた。慶応高校のO
Lがかなりサイズアップしているのだ。結果として試合には僅差で負けてしまっ
たが、力強いブロックを連発して、ランナーの走路を切り開いていた。
彼らが大学に入ってさらに成長してくれれば、エースの李を生かす力強いランオ
フェンスが出来上がる。そう思った。(共同通信社 松元竜太郎・平成17年度
卒)
10月11日(土)慶應大―日本大@アミノ
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | TOTAL | |
慶應大学 | 14 | 14 | 14 | 21 | 63 |
日本大学 | 0 | 7 | 0 | 13 | 20 |
【得点経過】
1Q4:11日大#18→#22(7yd Pass)TFP成功(K#11)<K0-7N>
1Q11:46日大#34(1yd Run)TFP成功(K#11)<K0-14N>
2Q3:06慶應#18(QB4年高木翼)→#7(WR4年志水)11yd Pass
TFP成功(K#15 2年手塚)<K7-14N>
2Q5 :39日大#46(2yd Run)TFP成功(K#11)<K7-21N>
2Q7:01日大#18→#22(13yd Pass)TFP成功(K#11)<K7-28N>
3Q4:29日大#18→#89(24yd Pass)TFP成功(K#11)<K7-35N>
3Q8:57日大#18→#89(5yd Pass)TFP成功(K#11)<K7-42N>
4Q2:03日大#10→#11(16yd Pass)TFP成功(K#88)<K7-49N>
4Q5:04日大#10→#11(2yd Pass)TFP成功(K#88)<K7-56N>
4Q6:08慶應#18(QB高木翼)→#84(WR3年寺園)15yd Pass
TFP成功(K#15 手塚)<K14-56N>
4Q9:40日大#10→#87(12yd Pass)TFP成功(K#88)<K14-63N>
4Q12:00慶應#18(QB高木翼)→#19(WR2年田邊)14yd Pass<K20-63>
【STARTING MEMBER】
Offense
RT#75 鶴長 伸之(4年)
RG#78 小野島 洋輝(2年)
C#77 浅原 宏太郎(2年)
LG#51 清野 武尊(3年)
LT#71 高瀬 智正(3年)
QB#18 高木 翼(4年)
TE#88 岩澤 忠尚(4年)
WR#7 志水 秀彰(4年)
WR#19 田邊 翔一(2年)
WR#86 柴田 源太(1年)
RB#1 髙木 康貴(4年)
K#15 手塚 太陽(2年)
Defense
DL#69 岸 佑亮(1年)
DL#95 佐藤 寛哲(2年)
DL#97 長塚 大(2年)
DL#99 望月 洸(4年)
LB#4 工藤 勇輝(1年)
LB#26 松下 慶太郎(4年)
LB#54 ライト 太一(4年)
DB#1 兵頭 宣俊(2年)
DB#9 三津谷 郁磨(4年)
DB#22 松崎 泰光(3年)
DB#24 吉村 奬太(3年)
P#10 弘世 頌一朗(2年)
【戦評】
関東TOP8の第4節で、慶応大が日本大と対戦し、20―63で敗れた。この
結果、優勝候補は全勝を守っている日大と法大に絞られ、2勝2敗となった慶大
が優勝する可能性はなくなった。
日大のキックオフで試合開始。反則により慶応は敵陣からの攻撃開始となるが、
日大守備の出足が鋭くパントに追い込まれる。続く日大オフェンスは最初のプレー
でQB高橋からWR岩松へのロングパスが成功。その後も順調にドライブして、
最後も岩松へのパスでTDを決める。
1Q終盤に追加点を奪われ0―14となった慶応は、2Qに反撃開始。この日も
ランが全くでない状況が続くが、#18QB高木翼が次々にパスを決め、最後は
エンドゾーン右隅に投げ込んだパスを#7WR志水がダイビングキャッチ。1T
D差に迫る。
しかし、守備に立ち直る気配がない。オフェンスが自陣でインターセプトを決め
られたこともあり、2TDを追加され28―7となる。前半終了間際にゴール前
まで前進した慶応オフェンスは、第4ダウン8ヤードの状況で早くも勝負のギャン
ブルに出る。しかし、このプレーがゴール前1ヤードで止められて前半終了。
後半になっても流れは変わらず、日大オフェンスは次々に得点を重ねる。結局ディ
フェンスは9シリーズで9TDを奪われた。オフェンスも日大の堅守に攻めあぐ
み、日大守備が2本目に後退した4Q終盤に2TDを返すのがやっとだった。
■攻守に完敗
完敗。それ以外の言葉が出てこない。負け試合ではたいてい、「あそこでこうし
ていれば」とか、「なんであんな戦術を使ったんだ」とか「たれらば」がつきま
とうものだが、ここまで完璧に打ち負かされると、そんな感情は一切沸いてこな
い。
選手やコーチが日大戦に向けてどのような見通しで臨んだのかは知らないが、私
は法政戦以上にいい試合ができると考えていた。現に試合前の見どころでは、慶
応のランはある程度出る、守備も終盤までは十分に持ちこたえられると書いてい
た。
その見通しは完全に甘かった。ランは13回でー5ヤード。守備も全シリーズで
TDを奪われ、大量63点を失った。敗因は何だったのか。ビデオを分析したわ
けではないので細かいことは分からないが、最大の理由は「1対1の勝負」に勝
てなかったことだ。そして、これはスタントHCが日頃から選手たちに言い続け
てきたことでもある。
まず、攻守のライン戦が完敗だった。オフェンスラインは法政戦と同様にロスを
コントロールされ、#29RB李は、常に壁に向かってぶつかり続けるしかなかっ
た。パスプロテクションはかなりがんばっていたが、前半ラストのパスなど、勝
負どころのプレーであと一歩のふんばりが足りなかった。
守備ラインも同様だ。この日は4-3(4DL・3LB)体型で臨んだたが、ラン
をずるずると出されて、パスでもほとんどプレッシャーをかけられなかった。
実はこの日のLBは想定できる最高の布陣だったと思う。法政戦で1対1の状況
でキャリアーをタックルし続けた、#54ライトを常にランが展開されやすいス
トロングサイドに置き、WRが多いサイドにはこの日が復帰戦となった元DBの
#26松下慶太郎を配置した。日大のパスを守る上で、彼以上の適任者はいない。
中央にはスピードのある1年生の#4工藤と#50染矢がローテーションで出場した。
しかし、ロスを支配されているので、ランでもパスでもLBがうまく機能しなかっ
た。スキルポジションの攻防でも日大が勝っていた。WR陣は志水を中心にQB高木
とのコンビネーションで対抗していたが、日大の#9CB森の個人技にやられた。
その証拠に、慶応が4Qに奪った2本のTDは、森に代わって出場した選手が守る
ゾーンに、次々にパスを通してドライブした結果だった。
DB陣も日大WRのスピードについていくことはできなかった。しかし、DBは
攻められるべきではないと思う。パスを通されながらも、最も警戒すべき一発T
Dはよく防いでいた。ドライブされることは分かっていたので、辛抱しながらど
こかでフロントがプレッシャーをかけて止めなければならなかったのだ。最後ま
でその光景は見られなかった。
この試合で唯一の収穫は、工藤と染矢の1年生LBコンビの活躍だろう。まず秋
からMLBの先発を務めている工藤は、まだまだ荒削りでミスも多い。しかし、
ディフェンスが勝負をかけるブリッツのサインで、ことごとくロスタックルやサッ
クを決めているのだ。この日も後半最初のドライブ、日大の第3ダウンショート
の場面で、ロスタックルを決めてFGに追い込んだ。
染矢は春にも少し紹介したが、U19日本代表に選ばれた期待のホープである。
LBとしてはサイズがないのを懸念していたのだが、高校時代と比べて一回り大
きくなっていた。さらにスピードには磨きがかかっている。4Q、日大WRのジ
ェットモーションからのランプレーに対して、ものすごい勢いでタックルに仕留
めたプレーは秀逸だった。LBというのは40ヤード走の速さより、瞬間的
に加速して、トップスピードでキャリアーに襲いかかる能力が要求される。染矢は
その能力が抜群に優れている。このまま順調に成長すれば、慶応史上に残る
ラインバッカ―になるかもしれない。残りの3試合、この二人のプレーが楽しみだ。
今季の慶応の目標であった、「日本一」への道は絶たれた。64年ぶりの甲子園
ボウル出場を期待して応援していたファンやOBの方々は、さぞがっかりしてい
ることだろう。しかし、最も悔しいのは当然ながら選手たちである。春先から本当
に厳しい練習を乗り越えてきたのだ。さらに言うと、スタントHC体制でも1年目
より2年目の今季の方がはるかに厳しくなっている。それらは全て、日本一という
目標を達成するために行ってきたのだ。その目標が途絶えてしまった。
しかし、大敗翌日の法大―早大のスタンドには、早稲田をスカウティングする慶
応の主力選手たちの姿があった。おそらくこれは強制されたものではなく、「残
りを全勝して、最後に早稲田に勝ってシーズンを終わろう」という彼らの心意気
だと思っている。期待が大きかっただけに落胆するのも仕方ないのだが、そんな選
手たちを見ていると、今季は最後まで彼らの戦いをしっかり見届けなければなら
ないと思った。(共同通信社 松元竜太郎・平成17年卒)