山澤真樹(S83)
2026年5月24日(日) 慶應義塾大学 対 桜美林大学
15:00 Kick Off @桜美林大学桜グラウンド
天候 晴れ
※スタッツ・得点経緯は追って更新いたします。
ゲームレポート
前週の法政大学オレンジ戦で劇的な逆転勝利を収めたユニコーンズは、昨年まで関東一部TOP8所属で今季よりBIG8への降格となった桜美林大学スリーネイルズクラウンズとの対戦に臨んだ。会場は東京都町田市の桜美林大学敷地内にある桜グラウンドで、この日は人工芝張替えの記念式典があり、学長も来賓として来場されていた。
筆者は4/19の関学戦から始まった春の公開ゲームは全て現地観戦しており、このゲームが6試合目となる。前週までは“東西一部強豪校+日大有志の会”が続き、これ以降は関東BIG8チーム(桜美林・駒沢・青学・一橋)との連戦となる。シーズン序盤では上位校との対戦で自チームの実力を生身で理解し、その後中堅校とのゲームでチーム力の修正・向上を図るという意図があったのかも知れない。
15:00キックオフでも陽の照りつける厳しい天候。かつスタンドのない立ち見観戦だったのでゲーム詳細まで説明するのは困難であった事はご容赦頂きたい。
慶應リターンでキックオフ。最初のシリーズはパス・ランを繋いで悠々と前進を図り、RBのストレートハンドオフからのロングランで先制TD。その後桜美林オフェンスにはゲインを許さず、スナップがホームランとなったもののそれを拾ってオープンに駆け上がったQBからコーナーに走り抜けたWRへのTDパスを通して加点。第1Qで14-0とリード。
第2Qに入ってもFG成功でリードを広げ、桜美林が2度トライしたFGもブロックで得点を許さない。前半は17-0で終了。
第3Qには桜美林にFGを決められるが、最終QにはWRへのロングストリークパスでTDを上げ突き放す。その後サックされたQBの落球をファンブルリターンTDされる失態もあったがファイナルスコア24-10で勝利。実質的には桜美林オフェンスを完封した完勝となった。

期待の若手WRsの一角2年WR髙原煌世
さてここからゲーム戦評・感想に移るが、その前に本ゲームのチームコンディションについて触れておきたい。先ず頼れる主将DL天野はオンスーツではあったが一度もフィールドには立たなかった。また核となる今季スターティングメンバーのOL岩戸・RB田中・DL山田等がノースタイル。ここまでの激戦続きでの疲労や負傷があったのかも知れない。
<先に辛口となる課題から…>
l OLのドライブ力が向上しているという好材料に反して、シーズン序盤から多発しているCのスナップミスが修正されない。本ゲームに於いてホームランはなかったものの明らかに高いスナップで、プレイタイミングへの悪影響を及ぼしている。とにかく個人練習をひたすら繰り返し、チーム練習でも失敗ゼロにするよう取り組んで欲しい。

課題は残るもののシーズンを通して成長を見せているOLユニット
l パッシングアタックの精度は上がっているが、TOP8チームとしてはまだ及第点ではない。QB滝沢は上背がないので一旦ドロップしてからロールアウトしてのパスを、レシーバーのブレイクスキームの向上と合わせて取り組んで欲しい。そして被インターセプトのリスクがある投球が見られるのでここも要改良点。
l 多用しているWRのヒッチパス(クイックスクリーン?)でのゲインが弱い。ブロッキングテクニックを徹底して上げる事が必要。
l 中央へのランプレイが確実にゲインするようになっているが、オープンプレイを強化するために時折見せるオプションプレイ(QBとRBの2way)を磨いて欲しい。
l 自チームのパッシングオフェンスの上達がディフェンスのカバー力UPに繋がるのは間違いないので、今後に期待はしたい。本ゲームで露呈されたのはスラント・ルックイン系のパスへの守備のまずさ。TOP8チームの優れたパッシングプレイに対抗するためにLBとDBのコンビネーション強化を期待したい。
l ヘッドを下げたタックルをかわされるシーンが散見した。基本に忠実なタックルを!
l 交代違反(12人がフィールドイン)があった。今春キッキングゲームでもメンバー交代でバタバタする場面が目についている。ベンチワークの改善を望む。
<良かった点・今後への期待>
l 先述の通り、キープレイヤーの不出場があったにも関わらず、大きな戦力減は見られなかった。ディフェンスのフォーシングユニットは強力であったし、エースRB田中が外れても#21伊藤(2年・志木),#33橋口(4年・藤沢)が粘り強いランを見せていたのは心強い。

3年RB田中が不在の中オフェンスユニットを牽引した初スタメンの2年RB伊藤大貴
l 法政戦以降パッシングオフェンスの成長は間違いない。パススケルトンドリル、スクリメージで更に磨いて欲しい。
l 昨年度塾高主将で攻守蹴に於いて超高校級プレイヤーであったルーキー大島が早慶戦以来に復帰し、存在感を見せていた。パスも2レーシブ、得意のキックオフも高校時代同様にエンドゾーンに蹴り込んだ。最近TE不在であった慶應オフェンスに於いて、強力なブロック力と確実な捕球力を持つ大島の加入は大きく、秋季シーズンでの活躍も期待できそうだ。

超大型ルーキー 1年DL/TE/K 大島拓翔
l 最終Qに1年生の#96真島(1年・芝)が登場。ゲームレポートに記したファンブルはあったものの、185cmくらいの長身で高校未経験にも関わらずものおじしない堂々としたプレイぶりは頼もしい。

長身QB 1年真島智哉
l 今回も桜美林大学のFGトライを2回ブロックした。今春関学戦でも見られたキックのブロックが慶應のお家芸になっているように感じさせる。これは本当に素晴らしい!
とにかくユニコーンズが上昇基調に乗っているのは間違いない。攻低守高の“攻”が強化されればチームとしての総合力はUPする。但しアメフトは相対的な戦力のぶつかり合いだ。先週対戦した法政、今回の桜美林も昨シーズンと比較してパフォーマンスはダウンしているような気がする。
逆に定期戦で後半からメンバーを落としてきた早稲田、その早稲田と互角に近い乱打戦を展開した中央、若い戦力主体に力を発揮している立教、シーズン序盤に明治に完勝した日体大、そしてその後明治は桜美林には完封勝ち、東大は直近で関学に肉薄と、今年のTOP8は群雄割拠の様相である。
秋季シーズンに向けてユニコーンズに残された時間は決して長くない。残る一ヶ月間での実戦ゲーム、夏合宿を経てどんなチームになるのかがOB・関係者にとって期待と不安を抱かせる。 天野・丹羽両主将の強力なリーダーシップを信じていきたい。





